【安田記念】ソウルラッシュ 坂路で馬なりスムーズ加速!4連勝中の新星、無敵マイルなら止まらん

[ 2022年6月2日 05:30 ]

坂路を力強く駆け上がるソウルラッシュ(撮影・亀井 直樹)
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 5連勝でマイル王襲名だ。東京開催5週連続G1のラストを飾る「第72回安田記念」の最終追いが1日、東西トレセンで行われた。栗東では4連勝でマイラーズCを制したソウルラッシュ(牡4=池江)が坂路単走で馬なりのままスムーズに加速。G1初参戦に向けて万全の態勢をアピールした。同レースの出走馬は2日に確定、枠順は3日に発表される。

 勢いを感じさせるフットワーク。4連勝中のソウルラッシュは坂路を力強くグイグイ駆け上がった。最初の1F14秒8から13秒7、12秒7とペースを上げ、ラストは12秒2でフィニッシュ(全体4F53秒4)。馬なりのまま刻んだ加速ラップが出来の良さを物語っている。池江師も仕上がりに太鼓判を押した。

 「先々週、先週はCWコースで長めからしっかり負荷をかけたし、これ以上やる必要もないからね。前走も非常にいい状態だったけど、同じぐらいの状態に持っていけたと思う」

 重賞初挑戦だったマイラーズCは出遅れて後方からの競馬になったが、直線一気の競馬で差し切った。師は「想定よりポジションは後ろになったし、追い込みづらい重い馬場(やや重)でペースも上がらず負けを覚悟したが、直線の脚は鮮やか。胸をすくような脚だった」と振り返る。

 3冠馬オルフェーヴルや菊花賞馬サトノダイヤモンド、皐月賞馬アルアインで牡馬クラシックを制した指揮官がデビュー当初からほれ込んでいた期待馬。「新馬戦を勝った時からクラシックに駒を進められる逸材だと思ったし、G1を狙える器だと思っていた」。新馬勝ち以降、2000メートル以上の中距離で結果は出なかったが、マイルに距離を短縮して素質が開花した。

 1勝クラスから4連勝で重賞制覇。快進撃の要因について指揮官は「複合的にいいものが重なった」と3点をポイントに挙げた。まず体質強化。池江師は「ひ弱だった体質が解消してきた。体の筋肉量も増えて随分、古馬らしくなった」と目を細めた。担当の橋口助手は「以前は苦しそうな咳(せき)をしていたが、それがなくなって走り出した」と証言する。

 そして、マイルへの起用。池江師は「クラシックに乗せてあげたい思いもあって長いところを使っていたが、マイルの適性があった」とジャッジ。さらに「浜中騎手(4戦4勝)とのコンビネーションの良さ」を挙げる。

 数々のG1ホースを育てた名トレーナーが「テン良し、中良し、しまい良し。センスの塊だと思う」と絶賛する逸材。G1の大舞台でも勢いは通用する。「若い頃からG1を狙える器だと思っていた。しっかり結果を出したいですね」。Vラッシュはまだまだ続く。 

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