【共同通信杯】ダーリントン 壮絶追い比べ制した!木村師はダービーへ意欲「賞金加算大きい」

[ 2020年2月17日 05:30 ]

<共同通信杯>最後の直線で叩き合うビターエンダー(右から2頭目)、とダーリントンホール(右端)(撮影・郡司 修)
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 「第54回共同通信杯」が16日、東京競馬場で行われ、3番人気のダーリントンホールが2着ビターエンダーとの壮絶な追い比べを制し、重賞初勝利を飾った。管理する木村哲也師(47)は前週の東京新聞杯(プリモシーン)に続き、2週連続重賞制覇となった。京都競馬場では「第113回京都記念」が行われ、昨年の秋華賞馬クロノジェネシスが1番人気に応えて3度目の重賞制覇。2着カレンブーケドールと63年ぶりの牝馬ワンツー決着となった。 レース結果

 最後はルメールの執念がまさった。逃げ粘るビターエンダーと、好位から直線内を突いたダーリントンホールの火花散るマッチレース。525メートルの最後の直線でびっしり競り合った好勝負は、鼻差だけダーリントンホールが先着した。

 ルメールは「フットワークが大きいので、いい脚を長く使うことができて、ずっとファイトしてくれた。まだ緩くて子供っぽいけど、レースごとに良くなりそう」と将来性を高く評価。9日の東京新聞杯(プリモシーン)に続き2週連続重賞制覇の木村師は「しびれましたね。放牧から帰ってきた状態が昨秋とは違ったので、シンプルに調整できたのが大きかった。返し馬を見て新馬戦の時のような、いい頃の感じに戻っているなと思いました」と語った。

 昨年11月の前走・葉牡丹賞は、1番人気に推されながらも3着に敗れた。2歳コースレコード決着のハイレベルな一戦だったが、師は「逃げだしたい気持ちだった。馬の状態が良くなかった。そんな中、よく走ったなと思いました」と振り返った。今回は3週続けて古馬と併せ馬を行い、かなりの負荷を掛けて臨戦。このハードトレーニングが、しっかり成果となって表れた。師は「“これで駄目ならしようがない”という調教をした。ちょっとかわいそうだったかなと思うくらい。賞金を加算できたのは大きい。今後、余裕を持って行けるので。最終的には2400メートルを使いたい」とダービーに思いをはせた。

 オーナーは世界的競走馬管理団体ゴドルフィン。これまでファインニードル(18年高松宮記念&スプリンターズS)、タワーオブロンドン(19年スプリンターズS)など短距離G1では優勝実績があるが、クラシックレースは勝てていない。ダービーには過去、11年にデボネア(12着)、17年にベストアプローチ(9着)が出走。世界中のダービーを制しているゴドルフィンが、ついに日本ダービー制覇を狙える馬を手にした。

 ◆ダーリントンホール 父ニューアプローチ 母ミスケントン(母の父ピヴォタル)牡3歳 美浦・木村厩舎所属 馬主・ゴドルフィン 生産者・英国キャニング・ブラッドストック 戦績4戦2勝 総獲得賞金5574万1000円。

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