【秋華賞】ラビットラン 素軽く跳ねた!坂路で軽快12秒8

[ 2017年10月13日 05:30 ]

坂路を軽快に駆け上がるラビットラン
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 牝馬3冠最終戦「第22回秋華賞」の木曜追いが栗東で行われ、芝転向後2連勝でローズSを制したラビットランは坂路単走で4F56秒0〜1F12秒8、独特のフォームで軽快な走りを披露した。また、紫苑S勝ちのディアドラは坂路で4F54秒6〜1F12秒3。両トライアル覇者が共に好調キープを印象づけた。同レースは13日に枠順が確定する。

 ソウルスターリング、ファンディーナと次々に大物が登場した現3歳牝馬世代。真打ちが最後に待っているのか。G1・7勝のテイエムオペラオーなど重賞39勝を挙げる和田がラビットランの走りに舌を巻く。「あまり乗ったことのない乗り味の馬。全身を使ってピョンピョン跳んでる感じで、素軽すぎるくらいの走り。こういう馬もいるんだな、と」。まさに馬名通りの「うさぎ走法」は追い切りでも健在だった。

 助手が騎乗して坂路で4F56秒0〜1F12秒8。単走馬なりながらバネが利いて躍動感あふれる走りを披露した。夏以降に2戦使って、なおかつ勝っている馬だけに微調整で済むのは好材料。角居師は「乗り手の言うことを聞いて上手に走っていた。いい調教だったと思う。以前はちょっと線が細い感じがあったが、使いながらドッシリしてきた」と満足げに話した。

 走りが異色なら経歴も異色だ。デビューから3戦はダートに出走。そのまま砂路線を歩むはずだったが、ダート1400メートル戦を除外になったことで芝を使うことになった。その500万を驚異的な末脚で勝つと、続くローズSも圧巻の差し切りで芝2戦2勝。父タピットの日本での代表産駒は12年フェブラリーS優勝のテスタマッタ、昨年UAEダービーVのラニなどダート色が濃く、師も「血統からダートかなと思っていた。ローズSはどのくらいやれるのかという感じだったが、こんなに走る馬だったのかと驚いた。棚からぼた餅という感じですね」と照れ笑い。幾多の名馬に携わってきた師の相馬眼までも惑わせたのだ。

 G1初挑戦で1Fの距離延長、直線の短い京都内回り、週末の降雨予報。未知の部分は多いが、師は「内回りの分、速く流れてくれるので折り合いは心配しなくていい。道悪も意外にしっかり走れる感じはする」と前向き。和田も「能力の高い馬。力を出し切れるように頑張る」と意気込む。遅れてきた大物には新たなハードルをもピョンと跳び越えてしまいそうな雰囲気がある。

 ≪桜&樫不出走馬、過去21回で7勝≫桜花賞、オークスとも不出走だった馬の秋華賞制覇は過去21回のうち7回。直近2頭の14年ショウナンパンドラと16年ヴィブロスは共にG1初挑戦でのVだった。今年の出走馬でG1初挑戦はタガノヴェローナ、ポールヴァンドル、ミリッサ、メイショウオワラ、ラビットラン、リカビトスの6頭。

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2017年10月13日のニュース