【チャンピオンズC】3歳馬ゴールドドリーム 世代交代へ挑戦状

[ 2016年12月1日 05:30 ]

ブラックスピネル(左)とレッドラウダ(中)の併せ馬を差し切るゴールドドリーム
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 ダート最強馬を決する「第17回チャンピオンズC」(4日、中京)の追い切りが30日、東西トレセンで行われた。栗東では3歳代表ゴールドドリームが、坂路で猛時計を叩き出し絶好調をアピール。6連勝中のアウォーディー、長期政権に君臨するコパノリッキーなど強豪ベテラン勢に強烈な挑戦状を叩きつけた。同レースは1日、出走馬と枠順が確定する。

 世代交代へ。“若き挑戦者”ゴールドドリームが、強烈な先制パンチを繰り出した。栗東坂路の単走追いは序盤から猛然と加速。最初の1Fを14秒1で入ると、次の1Fは13秒0。3F目にマークした11秒6は、この日の栗東坂路の最速ラップ。ラストはさすがに落ち着いたが、それでも12秒1(最速は12秒0)にまとめた。全体時計の4F50秒8は、延べ1000頭以上が計時した中で3番目に速く、ドリームにとっても自己最速のタイムとなった。

 開場直後で追い切る馬が密集する時間帯。単走ながらゴール前は前方左に併せ馬2頭、右に単走1頭がいる状況。幅の狭い坂路で圧迫感を受ける場面だが、臆することなく抜き去った。手綱を取った藤懸(レースはM・デムーロ)は「前に目標があって、その間を狙ったがしっかりかわせた。これで気合が入るでしょう。スタート直後は出ていかない馬だが、今日はしっかり自分からスピードに乗っていった。毛ヅヤもいいし状態は問題ない」と好感触に表情が緩んだ。

 平田師も「時計も含めていい動きだった」と満足顔。期せずして併せ馬の形となったゴール前も「いいシミュレーションになった」と余裕で振り返った。秋初戦となった前走の武蔵野Sはタガノトネールの逃げ切りを許したが、中団から鋭く伸び3着以下を離して2着は死守。指揮官は「道中で不利も受けたし、展開も見誤った。仕方のない2着だし、結果的には賞金も加算できた。芯が強い馬だからダメージも残らなかった」と前向きに捉えている。

 レースを使うと体や動きが硬くなるタイプだが「中2週の割には、まだ柔らかい」(平田師)と充実一途で迎える大一番。「相手は相当強い。あくまで胸を借りるつもり」とした指揮官だが「通用しないとは思っていない。ここの結果で、来年以降の目標も決まっていくからね」と自らを鼓舞して臨む。

 各世代の砂の猛者が集結する頂上決戦だが、新星アウォーディーとて既に6歳。真の世代交代を成し遂げるのは、将来性あふれる3歳の超新星ドリームしかいない。

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2016年12月1日のニュース