王将戦第4局 初めて羽織を脱いだ菅井八段 和服ににじむ勝負への思い

[ 2024年2月7日 16:12 ]

<第73期ALSOK杯王将戦第4局・1日目>熟考する菅井八段(撮影・藤山 由理、大城 有生希、会津 智海、光山 貴大)
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 将棋の藤井聡太王将(21)=8冠=に菅井竜也八段(31)が挑戦する第73期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負第4局1日目が7日、東京都立川市の「オーベルジュ ときと」で行われている。ここまでの4局で初めて羽織を脱いだ菅井。和服から、勝負にかける思いがにじみ出た。

 今までは暑くても“脱げない”状態だった。自己流で着ていたため少々荒っぽく、菅井は以前「(羽織の下は)見せられるものではない」と笑っていた。だが今回は本人からの依頼を受け、対局前に白瀧呉服店の店主・白瀧佐太郎さん(50)が会場を訪れ着付けを担当。白瀧さんは「いくらでも脱いでいいよ」と送り出し、菅井は対局開始から約30分後に羽織を脱いで臨戦態勢に入った。

 この日着ている着物にも理由がある。無地の紺色で、冬用のシンプルな一着。菅井の後援会「竜棋会」から贈られたものだ。元々暑がり。白瀧さんは「夏用の着物を新しく作るか」と聞いたが、菅井は「いただいた方からの思いをまとって戦いたい」と答えたという。その気持ちを受け、白瀧さんは「少しでも涼しくなるように」と、夏用の羽織を合わせた。黒地に白の縞模様で、羽織紐がアクセント。着物の渋さを生かす、粋な装いになった。

 和服のプロの手で、身を心地よく引き締めた菅井。これから起こる戦いを前に、背筋を伸ばした。

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