加藤シゲアキ 亡き恩人へのあふれる思い「感想をもう聞けないのは心残り」 2作連続直木賞候補

[ 2023年12月14日 05:00 ]

直木賞候補にノミネートされ会見をする加藤シゲアキ
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 NEWSの加藤シゲアキ(36)が執筆した長編小説「なれのはて」が第170回直木賞(日本文学振興会主催)の候補作に選出された。前作「オルタネート」(20年)に続いてのノミネートを受け、13日、都内で会見しだ。

 戦争や家族などをテーマに、一枚の不思議な絵の謎を通して人間の業に向き合いながら力強く生きようとする人々を描いた社会派作品。構想から約3年をかけて完成させた。

 親交のあった直木賞選考委員の伊集院静さんが先月に死去。前回候補入りした「オルタネート」を伊集院さんは高く評価し、作品を受賞させられなかったのは自身の力不足と選評につづっていた。加藤は「その言葉を言わせてしまった事が凄く心残り。僕の作品の力不足なので、そういうふうに言わせてしまった事が凄く悔しかった」と回顧。「もし次作品を出すとき、そしていつか直木賞候補になれたら伊集院先生の言葉を、優しい言葉でも厳しい言葉でも良いので改めて聞きたいと思っていた」と明かした。

 伊集院さんの元へ「なれのはて」を送っていたというが「きっと読める状態ではなかっただろう」と推し量る。「僕自身はこの作品に全力で向き合ってきましたが、もう少し早く書けていれば読んでいただけたんだろうなと率直に今は間に合わなかった事が悔しい。伊集院さんの感想をもう聞けないのは心残りですね」と惜しんだ。

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