猿翁さんと最後の別れ 長男・中車、悲しみの中気丈に 藤間紫さんら眠る寛永寺で葬儀・告別式

[ 2023年9月20日 05:00 ]

11年、襲名発表記者会見に臨んだ市川猿翁さん(左)と市川中車

 13日に83歳で亡くなった歌舞伎俳優の市川猿翁(いちかわ・えんおう、本名喜熨斗政彦=きのし・まさひこ)さんの葬儀・告別式が19日、東京・上野の寛永寺で営まれた。長男の市川中車(57)ら親族や歌舞伎関係者が出席し、別れを惜しんだ。

 猿翁さんの妻の藤間紫さんや父の三代目市川段四郎さんが眠る寛永寺。澤瀉屋(おもだかや)に近い関係者は「中車さんが悲しみに暮れながらも気丈に振る舞っていたのが印象的でした」と話した。

 晩年の猿翁さんは食事を口からとることができない時期が続いたが、同関係者は「棺に眠る猿翁さんのお顔は、元気だった頃のようにふっくらとされていました」と明かした。午後0時半ごろ、猿翁さんの遺体を乗せた霊きゅう車が斎場を後にし、別の葬儀場で荼毘(だび)に付された。

 猿翁さんの死去後も、京都・南座の「九月花形歌舞伎 新・水滸伝」の舞台に立ち続けた中車。前日18日は午前の部を終えた後、東京に向かい通夜に参列。休演日の19日に葬儀を行い、その後、20日の公演に向けて京都へとんぼ返りした。

 出棺後には親族が松竹に葬儀を終えたことを報告。「無事に葬儀を執り行うことができました。明日からも一門の皆さんは公演がありますので、静かにお見守りいただければ幸いです」と伝えたという。お別れの会は後日開かれる。

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