さだまさし「北の国から」主題歌誕生秘話告白「みゆきか千春じゃない?」も倉本聰氏「お前でいいんだ」

[ 2023年6月26日 14:59 ]

さだまさし
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 シンガー・ソングライターさだまさし(71)が25日放送のTBS「日曜日の初耳学」(日曜後10・00)にゲスト出演。大ヒットドラマ「北の国から」の主題歌誕生秘話を明かした。

 さだはMCの林修によるインタビューに登場。代表曲の一つが「北の国から」主題歌で、放送から40年以上たつ今も語り継がれる名曲だが、歌詞は「アー」「ンー」と「ラー」という斬新なものとなっている。

 さだは「『北の国から』はね、あれは楽しい仕事でしたね」と振り返った。「あれは倉本先生に呼ばれてお宅まで行って。第1回と第2回のビデオ見せられて」と原作・脚本を手掛けた倉本聰氏の自宅でビデオを見せられて誕生したものだと語った。

 「本当涙が出るほど感動して」と話すさだは「先生素晴らしいこれは。大ヒットしますよこのドラマ」と伝えたという。すると倉本氏からは「そうか。そんなに言ってくれるか。お前音楽やれ」と依頼された。だが「僕はその時に、九州人だから、北海道の雄大さなんて歌えないから」と「ここはみゆきか千春じゃない?」と北海道出身の中島みゆきか松山千春を推薦したとした。

 それでも倉本氏は「いや、お前でいいんだ」ときっぱり。さだが「俺で良けりゃやらせていただきますけど」と返すと、倉本氏からは「今作れ」との命令があったという。

 倉本氏はビデオをオープニングのところまで巻き戻し、田中邦衛さん扮する五郎が子供達を連れ富良野に到着、五郎らを乗せたトラックが美瑛の花畑を横切る所で「はーい、ここで歌!」と指示を出したとした。イントロはと聞くと、「イントロはちょっとあった方がいいな。何かやれ」。そこでギターを「手癖で」弾き始めると、「いいぞ」と言われたと話した。

 続いて「歌!」と言われたために、さだは「あ~あ~」と歌ってみたという。すると倉本氏からは「その後はどうなるんだ」と言われたため、さだは「“あ~あ”でいいんですか」と確認すると、「“あ~あ”がいいじゃないか。今良かっただろ」と歌い出しが決定。その後も「まだ上がるか?」、「上がります」、「いいなあ、まだ上がるか」、「上がります」、「まだ上がるか」、「いやもう下がります」などとやり取りをしたとした。さだはギターを持って当時の様子を再現した後には、「とか言ってね、今ちょっと話盛りましたけどね」と笑ってみせた。

 「で、フジテレビには歌詞をつけてヒット曲にして番組をあおってくれって言われたんだけど、僕は歌詞が書けなかったですね」とさだ。時間をかけて歌詞をつけようとも「思わないですね」とし、「あの映像に歌詞はいらないって強く思っちゃったんですね」としみじみと話した。

 だが、一方で主演の田中さんがどう思っているか聞かされておらず、心配をしていたという。すると放送が始まり3カ月ほどたったころに北海道・苫小牧でコンサートがあり、夜、ホテルで食事をしていると、支配人から田中もロケで同じホテルに泊まっており、食事をしていることを知らされたという。

 あいさつをするべく待っていると、田中さんがさだを見つけて歩み寄り握手を交わし、「さだくん最高だよ、曲」と話したという。その場面をモノマネで再現したさだに林は「完成してますよね」と感心。さだは「いや実話だから」と明言した。「これはね、うれしかったなあ。なんか許してもらえたっていう。音楽が映像に乗るって怖いくらい説得力あるんですよね。怖かったんですけど、邦衛さんが喜んでくれたら俺はOK、みたいな」と力を込めた。
 

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