美輪明宏が語る寂聴さん「与謝野晶子、岡本かのの流れをくむ時代を代表する“烈女”」

[ 2021年11月12日 05:30 ]

瀬戸内寂聴さん死去

美輪明宏
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 1960年代から半世紀以上の親交がある歌手の美輪明宏(86)は、寂聴さんを「与謝野晶子、岡本かの子からの流れをくむ、時代を代表する“烈女”だった」と評した。

 同じ戦時中を生き抜き、反戦の信念で意気投合。87年に寂聴さんが岩手県・天台寺の住職に就任したときにも同行した。寂聴さんとの交流を「真っすぐな、あのままの人。90歳過ぎてもお肉が大好き。困ってる人がいると必ずごちそうするような人だった」と明かす。

 子供を捨てての出奔や突然の出家など、情念のままに生き抜いたことには「戦争に苦労して、男性に苦労したけど、好きに生きた人生。でも、優等生の女に小説なんか書けません」と理解を示した。一方で、寂聴さんは別れた子供や男性たちに“すまない”との気持ちを持ち続けており、心を許した美輪には「人助けは罪滅ぼしだ」と打ち明けていたという。

 説法についても「お金集めでなく、純粋に1人、2人と相談に乗り、それが何千人にもなった。人間的に信用されたから、多くの人が集まったのでしょう」と悼んだ。

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