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藤井3冠 順位戦でトップ追走の5勝目 白熱の終盤戦、隣室から目覚まし音が響くアクシデントにもめげず

[ 2021年10月1日 00:52 ]

B級1組順位戦の6回戦で横山泰明七段と対局した藤井聡太3冠(日本将棋連盟提供)
Photo By 提供写真

 将棋の第80期名人戦B級1組順位戦の6回戦が30日、東西の将棋会館で行われ、藤井聡太3冠(19=王位、叡王、棋聖)は大阪・関西将棋会館で横山泰明七段(40)に106手で勝利した。先手は横山で、戦型は相掛かり。長い押し引きが続いた68手目、藤井が突如ギアを上げる。自陣の角を、横山陣の銀と差し違える角斬りに踏み込んだ。手にした銀を敵陣へ打ち込み、攻勢に出て押し切った。

 「角を斬って攻めていったが成果が上がってない。もっと穏やかな順を選ぶべきだったかも知れない」。終局後、そう反省の弁を述べた藤井だが、5勝1敗の星勘定については「(A級)昇級を目指せる位置。後半戦も精いっぱい指したい」と意欲を語った。

 日付が変わった午前0時。静寂の対局室に目覚まし音が鳴り響いた。原因は不明だが隣室のものと思われる時計が1分にわたって鳴り響いた。両者6時間の持ち時間中、藤井は残り17分、横山は2分の終盤戦の佳境。読みに没頭していた藤井だが、鳴り終わる直前には盤面から視線を外して顔を上げた。アクシデントにもめげず優勢の将棋を無事着地させた。

 同級は棋士13人が総当たりで12局指し、上位2人のA級昇級者を決める。藤井は5勝1敗でただ1人6戦全勝の佐々木勇気七段(27)を追っている。

 この日終了した上半期の戦いで、藤井は今年度の勝ち星を30に乗せた(6敗)。棋聖、王位のダブル防衛に叡王の奪取と快進撃を続けた上半期。8割を超える高勝率で勝ち続ける19歳は10月以降の下半期、どこまで勝ち星を積み上げるのか。自己記録はデビュー以来の29連勝が前年度から始まっていた17年度で、61勝だ。

 記録更新へ鍵を握るのが本社主催・第71期ALSOK杯王将戦での戦いぶりだろうか。計6戦する挑戦者決定リーグは糸谷哲郎八段(32)との初戦をすでに制して残すは5戦。ここを勝ち抜けば7番勝負への出場権を得る。

 下半期に出場の可能性を残すタイトル戦は10月8、9日に第1局を迎える竜王戦と王将戦のみ。17年度の30勝目到達は9月14日と今年度より半月早く通過しただけに、最大で9勝を荒稼ぎできる王将戦での戦いぶりは勝ち星の観点からも重要と言えそうだ。

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2021年9月30日のニュース