「ルパン」次元大介担当 小林清志勇退、「役のイメージ」が仕事になる声優

[ 2021年9月12日 11:30 ]

芸能「覆面座談会」 これが“噂の深層”

 「ルパン三世」の次元大介の声を担当してきた小林清志(左)と新担当の大塚明夫
Photo By 共同

 【芸能 覆面座談会】菅義偉首相が自民党総裁選への不出馬を表明。政界に激震が走りました。芸能界でも夏から初秋にかけてさまざまな話題が駆け抜けました。今回もいつもの覆面メンバーがニュースの裏側に迫ります。

 ワイドデスク 「ルパン三世」の次元大介役を50年間務めてきた小林清志(88)が勇退を発表したね。

 スポニチ本紙デスク 高齢を理由に、10月9日に始まる新シリーズの初回でお別れ。後を継ぐのは大塚明夫(61)だ。予告編で声を聞いたけど、全く違和感のない次元だったね。父の周夫さんが石川五ェ門の初代声優だったし、ファンも前向きに受け止めている。

 週刊誌記者 これでオリジナル声優が一人もいなくなった。ちょっと寂しい気持ちになるね。

 リポーター でも50年間も同じ役を続けられるのは凄い。38歳で始めた仕事が88歳までできるなんて。夢のようなことです。

 ワイドデスク 声優は人気キャラクターの仕事を一つ持っていれば、長く仕事ができる。どこに呼ばれてもキャラの声を演じれば盛り上がるし、モノマネ番組にも呼ばれる。俳優は年齢の変化で仕事も変わるけど、声優は老いもあまり影響がない。小林が88歳まで続けられたのも、そういった側面がある。

 本紙デスク 俳優が一つの役のイメージが付くことを嫌うのとは正反対に、声優は役のイメージが付いた方が仕事がしやすい。人気キャラの役をたくさん持っていれば、なおさら営業に強い。

 週刊誌記者 例えば野沢雅子は「ドラゴンボール」の孫悟空、「ゲゲゲの鬼太郎」の鬼太郎、「ど根性ガエル」のひろし、「銀河鉄道999」の星野鉄郎も演じている。瞬時にどのキャラの声もできるから、イベントに出ると大盛り上がりだよね。何年たっても「あの声の人だ!」って言われる方がいい。

 リポーター そういう意味では、人気キャラの役に出合えるかどうかが大事なこと。最初から作品がヒットするかどうかなんて分からないし、実力だけでなく運の要素もある。だから人気キャラの2代目以降の声優は、プレッシャーもあるけど“おいしい仕事”だ。

 ワイドデスク アニメ人気の高まりとともに、声優が顔を出す仕事も多くなっているから、業界も変わりつつあるね。歌手やアイドル的な活動をする若手も多いし、本業以外のところで人気に差が出るようにもなっている。歌やダンスのほか、テレビやラジオ出演などタレント的な能力も必要となってきた。

 本紙デスク その分、仕事の幅も増えているし、大手芸能事務所に所属する声優も多くなってきた。これからもっと声優の仕事は増えていくだろう。ただ、小林のように昭和のアニメを支えてきた方々には、これからも頑張ってほしいね。

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