山根ことみ女流二段 自身初のタイトル挑戦を終えて「決断力良く」

[ 2021年8月17日 18:03 ]

山根ことみ女流二段
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 将棋の山根ことみ女流二段(23)が都内のスタジオで行われたABEMAの番組収録に参加し、今春に挑んだ自身初のタイトル戦から得た収穫を振り返った。

 女流棋界のニュースターとして、人気、実力ともに急上昇中。棋界屈指のファッショニスタで、洗練されたセンスと小物使いから山根のコーディネートに注目するファンも多い。2020年度に優秀女流棋士賞を受賞。10月から翌2021年2月まで勝ち続け、歴代3位タイの17連勝を記録し、2021年春には自身初のタイトル戦に挑戦を果たした。結果は0勝3敗。里見香奈女流4冠という大きな壁に阻まれ、栄冠を手にすることは叶わなかったが収穫は多かったという。

 「経験不足は仕方がない部分ですが、決断力の部分だったり、根本的な実力、反省点はたくさんありました。タイトル戦の後は、決断力良く指そうと公式戦に臨んでいます」

 キラキラと輝く大きな瞳。初めて立った大舞台から2カ月が過ぎ、悔しさは更なる成長への糧へと昇華されていることが強く伝わってくる。

 「自宅にいる時間が増えたので、ソフトを取り入れた研究を中心に切り替えました。今までは棋譜並べと詰将棋が中心ったんですけど、そこにソフト研究をプラスした感じです。ソフトを使いこなせる実力はついていないのですが、ソフトを導入して序盤がかなり研究しやすくなったのが大きかったと思います」

 新設された白玲戦順位決定トーナメントでは堂々A級入りを決め、ますますの飛躍に期待が高まる23歳。山根が瞳を輝かせる理由はもうひとつある。出身の愛媛県松山市にある母校・新田高の甲子園初出場だ。10日に行われた1回戦で静岡高を破り、2回戦進出を決めている。

 「自分の母校が活躍している姿は嬉しいし、応援にも熱が入ります!全力で応援したいです」

 1回戦は公務で生中継が見られなかったそうだが、仕事後に試合の模様をくまなくチェック。後輩たちの活躍から力を得たという。舞台は違えど、共に一歩でも先へ。今一番の注目株の躍進から目が離せない。

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2021年8月17日のニュース