四十住専用の練習場「さくらパーク」 酒蔵の精米所改装し無償提供

[ 2021年8月5日 05:30 ]

<東京五輪 スケートボード・パーク>決勝3本目の演技を終えた四十住さくらはボードを掲げる
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 自社の倉庫を無償提供して四十住専用の練習場「さくらパーク」を設置した岩出市の老舗酒造会社「吉村秀雄商店」の安村勝彦社長は、本紙の取材に「いつも通り楽しそうに滑っていた。岩出市から金メダリストが誕生してうれしい」と偉業を喜んだ。

 和歌山には本格的なスケートボードパークがなく、四十住は自動車で往復3時間かけて神戸市の練習場に通っていた。昨夏、そんな状況を知った安村社長が「金メダルを目指す地元の若者を応援したい」との思いから提供を決断。かつて精米所だった倉庫1棟が、昨年10月、幅25メートル、奥行き23メートル、高さ15メートルの巨大スケートボード場に生まれ変わった。

 徒歩5分ほどの場所に最高の環境を手に入れた四十住は、昼夜にわたり技を磨いてきた。安村社長も「ケガをしないかずっとヒヤヒヤしていました」とその姿を見守ってきた。

 この日は自宅のテレビで観戦。「ずっと練習していた“540”を2回も決めてくれた」と感無量。「来年には(四十住が)20歳になる。コロナも明けたらお酒も交えて祝勝会をしたいね」と目を細めた。

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