横粂勝仁氏 「紀州のドン・ファン」元妻逮捕は「立証のハードルが高い」 弁護士としては「戦い得る案件」

[ 2021年4月28日 13:34 ]

横粂勝仁弁護士(2016年撮影)
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 元衆議院議員で弁護士の横粂勝仁氏(39)が28日、フジテレビ系「バイキングMORE」(月~金曜前11・55)にリモート出演。「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家・野崎幸助さん(当時77歳)が2018年に不審死した事件で、多量の覚醒剤を摂取させて殺害した疑いで元妻・須藤早貴容疑者(25)がこの日朝、和歌山県警に逮捕されたことについてコメントした。

 番組は、野崎さんの不審死から約3年、急転直下で元妻が逮捕されたニュースを大きく取り上げた。

 弁護士としての見解を求められた横粂氏は「起訴されて、裁判になった時にそう簡単な案件ではないなと思っております」と見解。「覚せい剤で殺人ってなかなかない案件ですし、容疑者がやったのかっていう立証って、直接証拠がない、状況証拠を積み重ねるしかなくて、その大きな1つとしては容疑者が入手した。だから、入手ルートの特定がある程度できた、そこで譲り受けて所持してたってところまでは言えても、さらにそれを使って殺人したってところが立証のハードルが高いので、認否が明らかになっていませんが、(警察側は)否認された場合にかなり厳しい戦いになり得るなという感覚です」と指摘した。

 番組MCの坂上忍(53)は「慎重を期して3年かかったという見方もできれば、かからざるを得なかったということもある。自供は期待できないんじゃないかって、見ている方もいる」との言葉に、横粂氏は「弁護士としては、やはり争うと思いますし、弁護士がくるまでは黙秘して、ちゃんと守ってから認否していくってことだと思います」と私見。さらに「警察側のネックとしては、経口に摂取させたということまでは分かっても“何らかの方法により”ってことで、重要な部分が分かってないってことを言っちゃってる。なので、直接なのか、ビールなどに混ぜたのか、カプセルに入れたのか、それによって、症状が出てくる時間も関わってくる。犯行時間も変わるし、アリバイも変わってくるし、重要な犯罪事実がまだ確定されていないってことで弱みが見えますので、弁護人としては戦い得る案件かと思います」と弁護士の立場で語った。

 さらに「弁護人としてもどれだけの証拠をつかまれているかというところで、慎重に判断する。ただ100%ではないと思う。この3年という時間の中でずっとやれるか、国外逃亡の恐れが出て来たりとか、そのほかいろいろな問題が出てきた時に、今しかない!って時に、どこまで立証できるか、まず事故というものを排除できるか、他の方というのも排除できるか、あなたしかいないでしょ?って言っても、それが有罪とまでいけるか、裁判員裁判なので、裁判員の方に納得させるだけの立証ができる、ギリギリのところまで立証ができたという判断なんだと思います」とした。

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2021年4月28日のニュース