益岡徹 還暦過ぎても尽きない好奇心 今でも自らオーディションに参加する驚きの理由
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【俺の顔】俳優の益岡徹(64)の好奇心は無限だ。「自意識が強くて、表に出るよりは引いていたところがある人間」が、仲代達矢(88)主宰の無名塾に飛び込んでから40年余。「夜逃げ屋本舗」シリーズをはじめ舞台、ドラマと幅広く活躍し、還暦を過ぎてからオーディションを受けてミュージカルに初挑戦するなど、貪欲に自らの可能性を追求し続けている。(鈴木 元)
初のミュージカル「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」は17年初演。今年再演予定だったが、新型コロナウイルスの影響で73公演が中止になった。それを乗り越え9~11月に東京、大阪で公演を成功させ、今までと違う感慨を得た。
「後の世界史的な出来事で、その時に人間はどう振る舞ったのかを試されている部分もあったと思います。でも、お客さんは1席置きに座り、マスクをして声も出さないけれど、受け入れてくれる熱意は凄く感じました。カンパニーの皆が携わってきた時間、努力に対するいとおしさもありました」
大学時代に「見るよりも出てみたいという好奇心」で学生演劇に打ち込み、80年「影武者」(監督黒澤明)のオーディションも受けた。4次審査で落ちたが納得がいかず、その場で製作部の人間に頼み込みエキストラの足軽役を得たことが大きなきっかけとなる。
「家康と信長が川の中州で酒を飲むシーンで、そのずーっと奥の背景の山の中腹を歩いていくどこにいるか分からない足軽の一人が僕です。撮影が終わったら黒澤監督が車で僕らの所まで来てくれて“皆ご苦労さん、ありがとう”と言って一人一人と握手してくれたんです。あの大きなシルエットで、手も大きいし温かい。生涯忘れられないし、それにやられましたね」。1メートル81の自身を上回る背丈だった巨匠の気遣いに魅せられた。
約200倍の難関を突破した無名塾では理想と現実のギャップに悩んだものの、思いがけずデビューが訪れる。80年「イプセン」の公演終盤、開演直前に出演者の一人が急病で倒れ急きょ、代役に指名されたのだ。
「緊張する暇すらない、凄い体験でした。でも不思議ですけれど、メークをして衣装を着けると気持ちが変わるんですね。本読みには参加していたし、大道具係で公演をずっと袖で見ていたのでアドバンテージがあったかもしれないです」
その後1年ほどで定期的に配役されるようになったが、その間の稽古で行った即興劇エチュードで大きな手応えをつかんだ瞬間があった。
「包帯で覆面をした男をやった時に、自意識から解放されたことを凄く覚えています。顔の上に包帯、仮面があると思えばいいんだ、こんな顔で芝居をして成立するのかという雑念は必要ないんだと思えるようになりました」
同時期に、仲代に同行し映画「鬼龍院花子の生涯」(82年)などに端役で出演。当時、東映京都撮影所には作品の写真などが貼ってある掲示板があり、その中の一枚に目を留めた工藤栄一監督から同年「野獣刑事」で連続殺人犯役に抜てきされる。
「取り調べのシーンで、緒形拳さんに机ごと思い切り蹴られました。後で大丈夫かと言われ、大丈夫じゃないよって病院に行ったこともありましたけれど、凄く面白かった。若気のなんとかで、シェークスピアより映画の方が面白いって思いました」
その後は映像作品にも積極的に進出し、今では名バイプレーヤーとしていぶし銀の存在感を放つ。確固たる地位を築きながらも、60歳を過ぎてオーディションに参加する姿勢には感服する。
「落ちるかもしれないって、面白いじゃないですか。多分落ちると思っていました。でも、好きだからなんとかやりたいと思っていましたから、受かった時のうれしさは無名塾の時と相似形でした」
うれしそうに振り返る笑顔が、喜びの大きさを物語る。この飽くなき好奇心が、さらなる高みを目指す原動力になっているのだろう。
《新春公開映画に自信》益岡が出演する映画「おとなの事情 スマホをのぞいたら」(監督光野道夫)が、21年1月8日に公開される。少年隊の東山紀之(54)主演で、ある食事会に集まった7人の男女が、スマホに届く通知を公開するゲームを始めたことで、それぞれに抱える事情が浮き彫りになっていく人間ドラマだ。益岡は叩き上げの美容外科医で、資産家の娘である妻(鈴木保奈美)に負い目を感じているという役どころ。「さりげない会話の積み重ねで人間の愚かさ、いとおしさなどいろいろな感情が見事に立ち上がっていた。自分の想像の範ちゅうを超える面白さがありました」と自信のほどをうかがわせた。
◆益岡 徹(ますおか・とおる)1956年(昭31)8月23日生まれ、山口県出身の64歳。80年、早大卒業後に無名塾4期生として入塾。同年「ソルネス」で初舞台。以降、舞台、映画、ドラマと活動の幅を広げ、10年「脇役物語」で映画初主演。21年には「シン・ウルトラマン」の公開も控える。
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