戦国王将戦 挑戦者決定リーグ最後の1人は佐藤天彦九段 同年代のライバル糸谷八段下す

[ 2020年8月26日 05:30 ]

2期ぶりの挑戦者決定リーグ入りを決めた佐藤天彦九段
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 将棋の第70期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負で渡辺明王将(36)=名人、棋王との3冠=の対戦相手を決める挑戦者決定リーグ出場の7人が25日、出そろった。この日は東京都渋谷区の将棋会館で2次予選2組の決勝を行い、佐藤天彦九段(32)が糸谷哲郎八段(31)を下して残る1枠の出場権を獲得。同リーグは9月中旬に開幕する。

 最後の1枠には佐藤が滑り込んだ。同年代のライバル糸谷から序盤に特異な陣形をぶつけられ長考を強いられたが、終始丁寧な対応で徐々にリードを奪う。早指しの糸谷に1時間もの大差をつけられながらも落ち着きを失うことなく、終盤は「詰ますより寄せ」と安全策で手堅く勝利を引き寄せた。

 2期ぶり3度目のリーグ入り。「厳しいリーグというイメージがある中で、今期は特に厳しいなと。藤井さんを筆頭に強豪がそろったリーグだと思う」と印象を語り、その藤井聡太2冠については「充実著しく、実力に磨きがさらにかかった。調子自体もいいのでしょう」と警戒感を漂わせた。

 藤井とは2戦2敗。6月2日の棋聖戦挑戦者決定トーナメント準決勝では「藤井さんの読みの深さを実感させられ、結果的に完敗の内容」と振り返る。その借りを返したい挑決リーグでの再戦に向けては「今の藤井さんに対しいい勝負をするのは大変。(棋聖戦で)敗れた反省を含め、前回よりさらに充実した将棋を指していきたい」と意欲をたぎらせていた。

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