藤井七段、棋聖戦に続き王位戦も!史上最年少17歳で「Wタイトル戦」実現

[ 2020年6月24日 05:30 ]

第61期王位戦挑戦者決定戦

感想戦で対局を振り返る藤井七段(日本将棋連盟提供)
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 将棋の史上最年少棋士・藤井聡太七段(17)は23日、東京都渋谷区の将棋会館で指された第61期王位戦挑戦者決定戦で永瀬拓矢2冠(27)=叡王、王座=を127手で下し、7番勝負に駒を進めた。現在進行中の第91期棋聖戦との「ダブルタイトル戦」も史上最年少で実現。木村一基王位(47)との王位戦7番勝負は7月1日、愛知県豊橋市で開幕する。

 この強さはいったい何だ。棋界の8タイトル中2つを手中にしている強敵に、藤井はひるむどころか貫禄十分の指し回し。終盤の入り口まで保たれていた均衡状態から一気に抜け出すと、あとは早い。「今回の王位戦はリーグ入りが目標。苦しい将棋が多かったが、粘って指したのが結果につながった」のコメントには余裕が漂っていた。

 同じカードだった4日の棋聖戦決勝トーナメント決勝をVTR再生したかのようだ。無形のプレッシャーを永瀬から浴びながら山のように動かない。胸突き八丁の場面で先に相手に手を出させ、丁寧に受けながら徐々にリードを築いていく。たまらず悪手を指したのは19日前同様、永瀬の方だった。

 両者は練習将棋を指す間柄として有名だ。藤井は最新スペックのパソコンに最強ソフトを走らせて研究を進める現代っ子の一面があるが「本番の対局相手は人間なので」と、永瀬とのスパーリングも重視している。対する永瀬は藤井との叩き合いを開始してから成績を伸ばし、無冠状態から昨年一気に叡王と王座を奪取。「藤井さんにここまで引き上げていただいた」と明かすなど、ともに相手を尊敬する間柄だ。手の内を知りすぎている相手に圧巻の2連勝は見事すぎる。

 さあ、自身初の2日制タイトルマッチ。昨期、46歳で史上最年長初戴冠者となった千駄ケ谷の受け師・木村との初手合が待っている。「力強い受けに特長があると思う。持ち時間8時間は初めてだが、じっくりと指せるのが楽しみです」と藤井は屈託がない。30歳というジェネレーションギャップについても「年齢に関係なく楽しめるのが将棋のいいところ。盤上で全力でぶつかりたい」と闘志をみなぎらせた。

 藤井は王位戦の第7局が指される9月末で18歳2カ月。現在挑戦中の棋聖戦で獲得を逃しても、王位戦で屋敷伸之九段の持つタイトル獲得の最年少記録18歳6カ月の更新が引き続き狙える。指すたびに強くなる17歳。進化の進度にはもうだれも追いつかない。エル・ニーニョ(神の子)の快進撃はどこまで続くのか。(我満 晴朗)

 ▽王位戦 1960年に創設された将棋8大タイトル戦の一つ。シードと予選通過者計12人が6人ずつ紅・白組に分かれてリーグ戦を戦い、各組1位が挑戦者決定戦を戦う。勝者が7~9月に保持者と2日制、持ち時間各8時間の7番勝負に臨む。永世保持者は故大山康晴15世名人と中原誠16世名人、有資格者は18期の最多記録を持つ羽生善治九段。

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