落語家が“超速着替え”披露 YouTubeでタイムトライアル企画 トップは桂花団治

[ 2020年5月12日 17:07 ]

 「#噺家着物チャレンジ」で、落語家が見事な“着物早着替え”を披露。和装の下着姿から、長襦袢を着け、着物を着て、羽織を羽織っていく(モデルは桂小春団治)

 YouTube「#噺家着物チャレンジ」で、落語家が見事な“着物早着替え”を披露している。

 落語界初のNPO法人「国際落語振興会」が主催する企画。新型コロナによる自粛で落語家が高座に上がれない状況が続き、ネットによる落語配信などが盛んとなっているが、「シャレっ気を忘れないで楽しめる」と、落語家の衣装である着物の着付けをタイムトライアル形式で争う企画を配信しはじめた。

 ルールは「肌襦袢(じゅばん)、ステテコ、足袋を着用」してスタート。長襦袢を着け、着物を着て、帯を締めて、羽織を羽織って、扇子と手ぬぐいを持って、高座へ上がるいでたちが完成するまでの時間を争うもの。一般の人なら着物の着付けは早くても3、4分はかかるそうだが、12日現在、桂花団治(57)が1分29秒28という驚異的なスピードでトップ。“和装”をユニホームとする落語家ならではの早技だ。

 初日に登場した桂小春団治(62)によれば「それぞれ着物を着る個性があって面白い」そうで、芸歴20年ほどで着物の着方に違いがあるそうだ。ベテラン噺(はなし)家は「立ったまま、帯をグルグル体に巻きつけていく」スタイルだが、若手は「自分がくるくる回って行く」という。昔は座敷など畳の上で着替えることが多かったが、現在は会議室など、地面に帯がついて汚れるケースが多く「机の上に帯を置いて、そのそばで噺家がくるくる回る」ようになったのが理由ではないかとみている。

 「新型コロナの影響で、歌手の方々は歌を歌ってつないだり。噺家も小噺でつないだり、落語で発信したりしてますが。普段、見ることのできない我々落語家の舞台裏の姿に、興味を持ってもらえるのもいいんじゃないですか。皆、元気にしてますよ」と小春団治は説明した。

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