ノリマサ ポップスとオペラを融合させた独自の「ポップオペラ」で全国47都道府県ツアー敢行

[ 2020年1月1日 05:00 ]

2020年の抱負について語るノリマサ
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 ポップスとオペラを融合した「ポップオペラ」を歌うノリマサ(藤澤ノリマサ、36)が飛躍の年を迎えた。札幌市出身で「わが町のモーツァルト」と呼ばれた天才少年は武蔵野音大を経て08年デビュー。クラシック音楽をポップス風にアレンジした新しいスタイルの楽曲を提供する次世代ボーカリストが過去、現在、未来について語った。

 デビュー13年目を迎える今年、ノリマサは「今年のキーワードは2つあります。“ありがとう”と“何ひとつ当たり前じゃない”です。今までの僕、そしてこれからの僕、支えてくれる皆さま。何ひとつ当たり前じゃない。もっと“ありがとう”を伝えていきたい」と力強く言い切った。

 父親が声楽家で母親が歌の講師、自身は武蔵野音大声楽科を卒業したサラブレッド。曲のサビをオペラの歌唱法に切り替えて歌う「ポップオペラ」が特色だ。

 幼少期は「家にグランドピアノがあり、父はオペラ、母は演歌を聞いていました。(ナポリ民謡)オー・ソレ・ミオと津軽海峡冬景色を聞いて育ちました」と振り返る。音楽に囲まれ、自身も3、4歳から歌うようになる。小学5年時に「メロディーが浮かんだ」と自作の曲を披露すると、それが教員に「いい曲だね、ノリ君」と絶賛され、開校25周年記念曲に選ばれた。地元タウン誌が「わが町のモーツァルト」と報じたほどだ。

 一方で「小中高と学校にはあまりなじめず、授業が終わるとまっすぐ家に帰り、ピアノが遊び相手でした」とやや内向的な性格が、メロディーメーカーとしての才能を開花させることにもつながった。

 高校1年時にはカナダに短期留学。1カ月間ホームステイした時に世界的にヒットした映画「タイタニック」に触れた。その主題歌「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」を歌っていたセリーヌ・ディオンがカナダ出身だったこともあり、現地でひんぱんにオンエアされたことがノリマサに影響を与えた。

 イタリア人歌手アンドレア・ボチェッリがディオンとデュエットした「祈り~プレイヤー~」にも大いに触発され「これ(デュエット曲)を1人で歌えたら」と思ったことが後の「ポップスオペラ」の原点となった。
 01年、武蔵野音楽大学入学。声楽科で基礎から学ぶと、卒業後はソロアーティストとしてデビューすることを目指し、精力的に曲作りとライブ活動を行った。そして08年にデビュー曲「ダッタン人の踊り」をリリース。アーティスト「藤澤ノリマサ」が誕生した瞬間だった。

 それ以後も「VINCERO」など情感あふれる曲を次々に発表。華原朋美、サラ・オレイン、沢田知可子らと共演するなど活動の幅を広げてきた。もちろん、1曲の中にポップスとオペラの歌唱を融合させた独自の「ポップオペラ」というスタイルが代名詞だ。

 そんなノリマサがSANKYO企業CMに出演した縁で、昨夏からビー・ブレーブ(千代田区)に所属。強力なバックアップを得て20年はさらに飛躍の時を迎える。

 昨年末に配信を開始した新曲「SOLARE(ソラーレ)~威風堂々~」「モルダウ」は、今月中旬にはCD発売予定。新設されたYouTube「ノリマサチャンネル」でもMVがチェックできる。

 そして、今年は自身初となる全国47都道府県ツアーを敢行する。「ありがとうで繋(つな)ぐ47都道府県ツアー」と題し、数十人規模のカフェライブから、1000人規模のライブまで、さまざまな規模の会場で歌の魅力を発信していく。

 「ポップオペラというと、かたいイメージを持つ人もいます。それを変えていきたい。例えば、僕自身コーヒーが好きなので、カフェでのライブも楽しいですよ」。オペラの形式にはこだわらず、客演、フリーコンサートなど何でも行っていく考えだ。

 最後に「東京五輪・パラリンピックが行われる年。僕は歌で世界を広げて行くことを目標に、歌い続けます」と新年の誓いを語った。

 ◆ノリマサ(藤澤ノリマサ) 1983年(昭58)年3月8日生まれ、北海道札幌市出身の36歳。武蔵野音大声楽科卒。影響を受けたアーティストはセリーヌ・ディオン、デビッド・フォスター。好きなアーティストはビリー・ジョエル。血液型AB。

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