松本幸四郎、チャップリン四男の絶賛に感激 歌舞伎版「街の灯」再演にも意欲

[ 2019年12月11日 17:18 ]

国立劇場12月歌舞伎公演「蝙蝠の安さん」囲み取材に応じた松本幸四郎(右)とユージーン・チャップリン氏
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 歌舞伎俳優の松本幸四郎(46)が11日、主演する国立劇場12月歌舞伎公演「蝙蝠の安さん」の上演後、来場したチャールズ・チャップリンの四男、ユージーン・チャップリン氏(66)と初対面を果たした。「こんな日がこんな早く来るとは…夢のまた夢だった」と感激し、ユージーン氏も「本当に、本当に、素晴らしかった。すごく心に来るものがあった」と舞台を絶賛し、2人で固く握手を交わした。

 「蝙蝠の安さん」は“喜劇王”チャップリンの名作「街の灯」(1931年)を歌舞伎化した作品。「街の灯」はチャップリン自らが主演・監督・脚本・作曲による無声映画で、貧しい男が盲目の美しい花売りの娘に恋心を寄せる物語。主人公は「与話情浮名横椰」の“蝙蝠の安五郎”に、舞台も江戸に置き換えられている。チャップリン家が「街の灯」の舞台化を許可するのは世界初で、チャンプリン本人が歌舞伎が好きだったことから実現したもの。ユージーン氏はこの日、同公演を初観劇した。

 ユージーン氏は父の才能を受け継ぎ、これまでレコーディング・エンジニアや舞台監督などを務めている。「映画を日本のカルチャーに写し替えるのが素晴らしい。しかも、完全にフィットしていたのが驚き。舞台監督がキャリアの最初なので、立派な、大きなセットを作るのが夢だった。この歌舞伎を見て、自分の夢がかなったような気がする。特に、シーンからシーンが移り変わりが素晴らしく、感動的でした」と絶賛。今回の舞台化も「私の父、チャップリンの精神を現代に伝えること。同じストーリーですが、違う人物が演じている。だけど、これを見ると、チャップリンの精神が違うカルチャーに写し変わる、生きた証拠になる。松本幸四郎さんは日本のテイストを加えられた。でも、チャップリンの精神はずっと保ち続けています」と続けた。この言葉に、幸四郎も「本当にありがたい。外国の作品を歌舞伎にしたという感覚はまったくない」と作品に自信を見せた。

 ユージーン氏がサイレント映画なので、しゃべるということに、少し心配していたんですけど、実際に見ると本当に素敵なものでした」と本音をもらす場面も。これには、幸四郎も「僕は期待していたところ。サイレント映画なので、セリフを覚える苦労がないのかなと思ったらたくさんあった」とお茶目に笑った。

 元々チャップリンのファンだという幸四郎は「チャップリンの作品は子供の頃から見ていた。チャップリンが作った作品、演じた作品を自分が演じることができることが幸せ。そういう思いだけで演じています」と熱弁。ユージーン氏も「チャップリン、その人の役を演じるのはとても勇気のいることだったと思います」と返し、笑いを誘った。

 幸四郎は「『街の灯』自体、本当に素晴らしい作品ですし、とても奥深いものがある。そういうものが歌舞伎になった作品にも注ぎ込むことができれば。色彩的に美しくなるのが歌舞伎のマジック。チャップリンのあの姿も世界観となって、作っていくうえでの精神として注ぎ込めればと思ってやっていた。多く上演される作品となっていくことを目指しています」と“再演”に意気込みを見せれば、ユージーン氏も「また再演を希望してます。ぜひヨーロッパでも上演してください」と太鼓判を押した。 

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