天才数学者役の菅田将暉 戦艦大和に感激 広島・呉を凱旋訪問

[ 2019年7月18日 05:00 ]

10分の1サイズの戦艦大和の模型が展示されている大和ミュージアムを訪れた菅田将暉
Photo By 提供写真

 俳優の菅田将暉(26)が主演映画「アルキメデスの大戦」(26日公開、監督山崎貴)のラストシーンを撮影した広島県呉市を凱旋訪問した。戦艦大和の建造を阻止しようと、頭脳戦を駆使して軍部の陰謀を暴く天才数学者役。10分の1サイズの戦艦大和の模型が展示されている大和ミュージアムを訪れ、市民ら600人を前にトークショーを行った。

 全長26メートルの模型を眺め「大和は劇中ではCGなので、見られてうれしい」と感激。ラストシーンは昨夏、呉市の海上自衛隊の隊員らと撮影。「呉のお好み焼きがうまかった」と撮影後の思い出も語った。一足早く映画を見た館長の戸高一成さん(71)に「本物の建造計画が実にうまく盛り込まれていた」と専門的に評価されると、安堵(あんど)の表情。作品のテーマが重く重圧を感じていただけに「うれしいです。俳優として一番気をつけたところ。リスペクトが伝わってよかった」と、館長の話に救われた様子だった。

 劇中では、難解な数式を書き、複雑な船の設計図を描いた。実際に数学や製図の専門家に教わって、意味を理解した上で覚える力の入れよう。「どこで(映画を)一時停止されてもいいようにこだわった。“授業”も10年ぶりぐらいに受けました」と振り返った。

 授業というものは高校以来。そこまで徹底するのが、菅田流の役へのアプローチだ。公開を直前に控え専門家に評価され「このタイミングでここに来られてうれしかった」と、自信に満ちた表情を浮かべた。 (飯尾 史彦)

 ◆アルキメデスの大戦 原作は三田紀房氏(61)の漫画。15年から「ヤングマガジン」(講談社)で連載中。「戦争は巨大戦艦ではなく航空機が主体になる」と考えている山本五十六・海軍少将が、平山忠道・造船中将の造船計画を阻止するために天才数学者の櫂直(かい・ただし)を海軍主計少佐に任命する。コミックは現在まで16巻刊行されている。

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