佐渡裕氏 節目を迎えた「1万人の第九」と大阪万博への思いとは

[ 2018年11月28日 12:07 ]

「サントリー1万人の第九」の総監督・指揮を務める世界的指揮者の佐渡裕氏
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 世界的指揮者の佐渡裕氏(57)が「サントリー1万人の第九」(スポニチ後援)の総監督・指揮を務めてから、今年で20回の節目を迎える。大阪を代表する上質で無二の音楽イベントに成長させた立役者。このほどスポニチ本紙取材に応じ、このイベントへの情熱とともに、同じく大阪から世界に発信する大阪万博への思いと縁を明かした。(萩原 可奈)

 万博の思い出は尽きない。1970年の大阪万博開催時、佐渡氏は小学2〜3年生。京都から何度も会場に行ってパビリオン名も暗記し、周囲から「万博博士」と呼ばれた。今や日本と欧州を行き来するが、「万博が世界の扉を最初に開いてくれた大きな出来事だった」と振り返った。

 同万博では、後に師匠となる米国の名指揮者レナード・バーンスタインさん(90年死去)がNYフィルハーモニー交響楽団と公演していた。生鑑賞はできなかったが、記憶に強く残ったという。55年の時を経て開催されることが決まった2025年の大阪万博で弟子・佐渡氏がタクト、となると劇的だが「僕は05年、愛知万博の開会式でやったから、もうないでしょ」と苦笑い。とはいえ、関西を代表する音楽家だけに白羽の矢が立つ可能性は十分にある。「オーケストラ、音楽の魅力が伝わる場をもらえるなら、もちろん協力する」と意欲ものぞかせた。

 佐渡氏には、1万人の第九を年末の風物詩として大阪に定着させた実績がある。前任の故山本直純さん(02年死去)に代わったのが1999年。本番当日だけ参加するわけではない。就任後は、1万人の合唱参加者に直接指導する通称“佐渡練”の実施を自ら提案。今年も多忙な中で帰国して計10会場に出向き、第九に込められたドラマや景色を熱く伝える。「単に大勢で歌う事から一歩、作品の面白さに踏み込めた」と、成果を語った。

 本番は生配信され、1万人の声の迫力と一体感が世界に感動を呼んでいる。今年はオーストリアや韓国からの参加者も。「世界中の人が参加する日が来るかもね」と、さらに大きく広がる1万人の第九の未来に期待した。12月2日、大阪城ホールで開催。12月29日午後4時からMBS、TBSなど全国6局ネットで特番も放送される。

 〈関西ゆかりの出演者も多い、1万人の第九〉03年の1万人の第九では、18年ぶりにリーグ優勝した阪神の矢野燿大、八木裕両選手(当時)を招待し「六甲おろし」を演奏した。その矢野氏が監督に就任。熱狂的な虎党の佐渡氏は「二軍監督経験もあり頭の良い人。戦略的に戦ってくれるはず」とエールを送り、来季は優勝して再びステージで祝福できることを期待した。さらに今年は朗読ゲストに関西出身の有働由美子フリーアナ(49)が決定。「仕切れて個性も見せられる人。ぴったりだと思う」と太鼓判を押した。

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