菊水丸「三陸海の盆にふさわしい音色」 奇跡の一本松イメージの太鼓寄贈

[ 2018年7月4日 14:28 ]

「第八回三陸海の盆」に寄贈する和太鼓を囲む(左から)太鼓奏者・三条史郎、河内家菊水丸、太鼓正・南本庸介氏、ギター奏者・石田雄一
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 伝統河内音頭継承者・河内家菊水丸(55)が11日に宮城県石巻市で開催される「第八回三陸海の盆in石巻」プレイベントへ参加することを4日、発表。出演記者会見に臨んだ。

 「今年で7回目のプレイベント参加。回を重ねる毎に(被災した)皆さんも演芸を楽しむ雰囲気が初年度よりはいくらか芽生えてきたでしょう」と菊水丸。吉本興業は東日本大震災に見舞われた11年から「よしもとあおぞら花月」として、震災被災地へタレントを派遣。その活動の一環として菊水丸が「三陸海の盆」のプレイベントで郷土芸能の復活を祈念し、太鼓を寄贈してきた。

 キッカケはテレビのニュース映像。「タイヤにシートを張って太鼓代わりにしていたのを見た」と菊水丸が三陸の被災地への太鼓の寄贈を決めた。今回は陸前高田市の「奇跡の一本松」をイメージしたヒノキ製の緑色の太鼓(製作・太鼓正)。太鼓演奏者・三条史郎が軽く叩いてみせたが、菊水丸は「まさに三陸海の盆にふさわしい音色。打ち初めにはもってこいです」と絶賛した。

 菊水丸の持ちネタに、東日本大震災で大きな被害を受けた気仙沼出身の第9代横綱・秀ノ山雷五郎の人物伝がある。「気仙沼は大津波の被害がありましたが、横綱秀ノ山の石碑、銅像は残りました。今年も秀ノ山の人物伝をやらせていただきます」と菊水丸。また、今回訪れる石巻市には「サイボーグ009」「仮面ライダー」シリーズなどの作者・石ノ森章太郎の「石ノ森萬画館」があり、「石ノ森章太郎先生の萬画館の隣にある中瀬公園(特設会場)で開催。楽しみにしてます」と話した。

 「三陸海の盆」は、11年3月11日に発生した東日本大震災で犠牲になった人々を永遠に記憶し、風化させず、被災地と支援地、三陸が一体となって被災者を供養するため、さらに各地の郷土芸能の復活・郷土の復活を願い、11年から岩手県・宮城県で続けられ今回が8回目。また、「よしもとあおぞら花月」は熊本地震の際にも活動している。

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2018年7月4日のニュース