ネタは直感から…栗田貫一が明かす「ものまねが生まれる瞬間」

[ 2018年3月20日 11:00 ]

ものまねへの持論を語る栗田貫一
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 今月3日に還暦を迎えた栗田貫一(60)を取材した。「ものまね四天王」の一人で、郷ひろみや桑田佳祐、細川たかしらをレパートリーに持つベテラン。ものまねが生まれる瞬間はどんな時かを聞くと「作るんじゃなくて感じた時。“この人ってこうなんだ”って自分の中で思った時に自然とできちゃうんだよ」と明かした。

 例えば、通販会社「ジャパネットたかた」創業者の高田明氏。深夜にテレビショッピングを見ていて「高田さんがあの高い声で“こちらがシャープ!シャーープの液晶!みなさん、シャーーープですよ!!”って紹介してて、思わず“あんたの声が一番シャープだわ”ってツッこんだのがきっかけ。その瞬間にできるようになった」と振り返る。みのもんたのまねは、露天商のイメージに重ねて誕生した。「“寄ってらっしゃい、お嬢さん”というようなしゃべり方が、たたき売りだと思った。自分の場合は“この人はこうだ”って感じた時にものまねができる」と説明した。

 この発想の延長線上にあるのが「もしもシリーズ」だ。テレビ朝日の刑事ドラマ「相棒」の主人公、杉下右京が声を荒らげているさまが「ドナルドダックに似ている」と着想。「もしも杉下がドナルドダックになったら」として、ドナルドダックで犯人を追い込むネタを発案した。

 直感をもとにまねをする対象を見つけ、作り込んでいくのがクリカン流だ。「一番得意なものまね?ないね。強いて言えば全部。得意なものしかやらない。レパートリーは多い方じゃないけど、きちんとした一品を取りそろえている。厳選されたステーキ、しゃぶしゃぶ、天ぷら。絶品が20品もあれば十分でしょ」。さすが四天王の一角。自信に満ちあふれた持論に感心させられた。(記者コラム)

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