「りくくん」から若手実力派へ…萩原利久、現場が育てた“変幻自在”演技

[ 2016年11月19日 10:00 ]

「演技の幅を広げていきたい」と意気込む萩原利久

 現在公開中の映画「オケ老人!」をはじめ、「オー・マイ・ゼット!」「ちはやふる」「金メダル男」など数多くの話題作に出演している人気若手俳優の萩原利久(りく、17)。来月公開の「イノセント15」では初主演を果たし、実力派としても来年のブレークが期待される人材の一人だ。

 
 「毎年毎年“この1年が一番よかった”と思えることが続いていて、今年もそんな1年になっています」。映画で多くの現場を体験し「直に見て感じて、昨年までとはまた違う技術や空気感なども吸収できた。いろいろと挑戦させていただいて有意義な時間が多かった」と、充実した表情で今年のここまでを振り返る。

 9歳でCMデビュー。芸能界入りのきっかけは「芸能人と友達になりたかった」から。子供たちから絶大な人気を誇っていた、お笑いタレントの小島よしお(36)に会いたいがために事務所に所属した。「芸能界にいれば、いつか小島さんに会えるんじゃないかと。小学生だったので先のことなんか何も考えてなくて、目の前の楽しいことを全力で楽しんでいました」。フジテレビ「めちゃ×2イケてるッ!」ではレモンの被り物をした「オカレモンJr.」の一員「りく」として、またNHK「週刊こどもニュース」では次男・りく役として出演、当時のかわいらしい表情を覚えている人も多いだろう。

 「純粋に毎日楽しかった」。無邪気だった萩原の意識に変化を与えたのが12年のTBS系日曜劇場「運命の人」の出演だった。大人だらけの緊張感ある現場。芝居経験が少なく周囲に圧倒される中、共演した俳優の菅田将暉(23)が常にサポートしてくれたという。「硬くなって居場所のない自分にいつも話しかけてくれたり、気持ちを和らげてくれたり…」。また、ベテランぞろいの環境でも、確かな演技で堂々と周囲とわたりあう菅田の演者としての姿にも感化され「その時から同じ世界に挑戦してみたい気持ちが芽生えました」。萩原にとって菅田がまさに「運命の人」となった。

 「やるなら同じところで」。所属していた事務所を辞め、菅田の事務所へ転籍し、本格的に芝居の稽古をスタート。「前の事務所でも芝居のレッスンはありましたが、土台にもなってなかった。それに気づいて結構衝撃でしたけど(笑い)。結果ゼロからのスタート。1もない状態だったのでなおさら頑張らないといけないなと思いました」

 日々のレッスンのほか、あらゆるジャンルの映画を教科書代わりに見まくった。先輩たちの演技で盗めるものは盗み、自分なりに消化して幅を広げる努力を重ねた。来月17日から公開の主演映画「イノセント15」では、父親がゲイだと分かり自分も同じなのではと悩む高校生役に挑戦。セリフが少ない難しい役どころだったが「これまでいかにセリフに頼っていたのかに気づいた。自分ひとりの表現で物語を変えてしまうという責任感もありました」。実際の現場も中身の濃い生きた教材の一つであることを実感。「そういう意味でも、場数を踏んで、もっといろいろな映画や映像を見て、吸収できるものは吸収し、アンテナを張って盗めるものは盗む。引き出しを増やしてその中に、武器を1個1個そろえていきたい」と力を込める。

 現在高校3年生。大学進学はせず、来春からは芝居一筋に歩み始める。「学割が使えなくなっちゃうんですね」とかわいらしい悩みも打ち明けつつ、「大きなばくちに打って出たというか、覚悟しないと。余裕なんてないですから、場面場面で真正面からぶつかっていきたい」ときっぱり。そんな萩原が目指す俳優として、菅田以外に挙げたのが山田孝之(33)。「どんな作品を観ていても、誰よりも目に入ってしまう。作品ごとにまったく違う顔を見せて、別人にしか見えない」とそのカメレオンぶりに舌を巻きつつ、自身も変化自在な演技力に磨きをかけていく。小島よしおに夢中だった子役時代の「りくくん」から脱皮を果たした萩原利久のさらなる変化に注目だ。

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