異色のイケメン演歌歌手 吉幾三の“秘蔵っ子”は元野球日本代表

[ 2016年4月27日 14:15 ]

 さわやかな王子系のルックスと、男くさいハスキーボイスを併せ持つ異色の演歌歌手が現れた。吉幾三(63)の秘蔵っ子としてデビューした真田ナオキ(26)。25日のデビュー発表会では、容姿と歌声のギャップに驚かされたのと同時に、本人のプロフィールが載ったチラシに目が奪われた。スポーツ歴に「野球(日本選抜選出)」とあったからだ。

 小学生の時に名門、浦和リトルリーグに所属。小5で日本代表に選ばれ、当時、1学年上のチームメートに田中将大捕手(現ヤンキース投手)、坂本勇人投手(現巨人内野手)がいた。スタメン入りしてこの2人と肩を並べることはできなかったが、小6の時に「1番・中堅」で米国戦に出場し、1安打を放ったという。

 プロ野球選手を目指していたが、中学に上がってすぐに右ひじのじん帯を痛めて野球を断念。中学卒業後は建設会社に勤めた。音楽関係の仕事をしている父親には、ずっと歌手になるよう勧められてきたが、スポーツ以外の華やかな舞台は苦手だと、拒み続けてきた。

 それが一転、歌手になるきっかけは、2011年の東日本大震災で「多くの歌手が被災地で歌って、被災者に勇気と希望を与える姿を見て、自分もそうなりたいと思った」。父親に相談し、関係者を介して知り合った吉幾三に師事した。

 デビューが決まったのは昨秋、吉が行きつけにしている東京・錦糸町のスナックで師弟でカラオケをしている時だった。真田の歌を聞いた吉が「おまえなら歌える」と、自身で作詞作曲し、長年温めてきた「れい子」という歌を、デビュー曲として提供することを決めた。♪行かないで おくれョ れい子…と、切ない男心を描いた歌。吉は「オレのまねはするな。おまえの好きなように歌え」とアドバイスした。

 真田はデビュー発表会で、関係者や取材陣ら約40人を前に歌うと「日本代表の試合より全然緊張した」と感想。ステージには慣れていない様子で「分からないことばかりで日々、勉強勉強です」と初々しく話した。

 10代のころ、実家のあるさいたま市から東京に遊びに出てくるたびに「歩けないぐらいスカウトされた」というイケメン。野太い歌声と異色の経歴を武器にどんな活躍をするのか、楽しみだ。

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2016年4月27日のニュース