マドンナの“2時間遅れ”ライブ 原因は楽屋での「お祈り」!?

[ 2016年2月22日 10:36 ]

13日のさいたまスーパーアリーナ公演でド派手なパフォーマンスを見せたマドンナ(中央)

 このところの芸能ニュースは「出てこない」人でにぎわった。テレビ東京「開運!なんでも鑑定団」でほとんど発言シーンが“出てこない”石坂浩二(74)は、約2年にわたり発言がカットされていることが指摘され問題視されたが、たった1日、なかなか出てこなかったことで話題になったのが「世界の歌姫」マドンナ(57)だ。

 13日のさいたまスーパーアリーナ公演。10年ぶりの来日ライブとあって全国からファンが詰めかけ午後7時の開演を待ちわびていた。ところが、マドンナが姿を見せたのは開演予定から2時間が過ぎた午後9時ごろ。終電の都合から2、3曲聴いた時点で泣く泣く帰路につく人も多数おり、公演後にはネット上で非難の声も上がった。

 新聞記者たちも振り回された。取材対応した担当者は開演前、「マドンナ本人から、早めに始めたいと要望が入っているそうで、開演前倒しも想定しておいてほしい」と説明していた。ところがふたを開ければ締め切りギリギリになっても始まらず。「どうなってるの!?」と質問攻めを受け、担当者は「楽屋のことまでは分からないです…すみません!!」と平身低頭するしかなかった。

 あの日、遅延した理由をマドンナ側は明らかにしていない。ただ別の関係者が会場で「豆知識」として語ったところによると、「マドンナは長いお祈りをしてからステージに出るんです。お祈りがいつ終わるかは本人のみぞ知る。だから開演時間は分からないことが大半なんですよ」という。

 ただ、取材対応の担当者は「何かの神秘主義思想に基づいたものらしいのですが、正確な情報は確かめられる状況にないです」と再び平謝り。確証がとれないため当日の記事では結局“お祈り”に触れなかった。

 誰も直に見届けてはいないため、マドンナが楽屋で具体的にどう過ごしたかは分からない。ただこれほどの大スターが観客を待たせてでも、自身の気が落ち着くまで祈らずにいられないとすれば、それは世界のトップに立ち続けることのただならぬ重圧を物語っているように感じる。

 ライブ自体の出来は圧巻だった。躍動感あるステージングと安定した歌声。長年の妥協なき鍛錬のたまものとは承知しつつ、どこか人間離れした魔性さえ感じた。

 思わず、おとぎ話のような妄想が広がった。さいたまスーパーアリーナの楽屋で、黒魔術よろしく謎の秘薬を調合するマドンナ。「コウモリが2匹足りないわよ!捕まえてきて!」…。極上のライブを実現するため、そんな“魔術”を駆使していたとすれば、2時間くらい遅刻したとしても無理ないかな。ひとりクスッと笑いつつ、世界の歌姫のスケールを感じた夜だった。(記者コラム)

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2016年2月22日のニュース