今語るOZMA騒動の舞台裏 北島三郎“盛り上げる”熱意は大事

[ 2014年12月30日 09:56 ]

06年、DJ OZMAのラストで登場した北島三郎(右)。賛否両論の演出にも熱意は大事だと語る

北島三郎インタビュー(2)

 2014年も31日で幕。今年も多くの国民が「第65回NHK紅白歌合戦」(後7・15)で一年を締めくくる。でも今年は、紅白にこの人がいない。演歌界の大御所北島三郎(78)だ。やっぱり、この顔を見ないと、年を越した気にならない!…というわけで、50回出場した紅白の思い出や、これからの歌手人生について大いに語ってもらった。

 威厳と格式を知るだけに「遊びで出られるとムカッとくるわな」と語気を強める。記憶に新しいのは06年。DJ OZMAがリハーサルで「脱ぐしかない」と“開チン”を宣言した際、「そんなことしたら張り倒すよ!」と一触即発になった。

 「あれ、全然知らなくてさ。そりゃ、あの番組でハチャメチャしちゃ~いけませんよ。みんなで、真剣にやらないといけない場なの」

 注目された本番では、裸に見えるボディースーツの踊り子を引き連れたパンツ一丁のOZMAが、いよいよ“開チン”かと思われた瞬間、北島が現れる驚きの演出。OZMAから「紅白を盛り上げたい」という真意を告げられての共演だった。

 「若い人が、民放の音楽番組でやってることをそのままやるとつまんなくなる。そうじゃねえんだよな。やはり紅白は特別、という意識でいってほしいな」。OZMAの演出は当時、賛否両論を巻き起こしたが、こうした熱意自体は、紅白の今後にも大事だと訴える。「俺が卒業したのは、新しい人たちにバトンを渡すため。そう言ったら偉そうだけどさ。今の若い子たちは、いいもの持ってますよ。学ぶべきところがいっぱいある。時代に合っていて、老若男女みんなが楽しめる、そんな紅白を年寄りも若い子も一つになって、つくっていってほしいんだ」。

 昨年の卒業会見では、「聴くのと魅せるのといったら、魅せる方が主体になってきた気がする」と指摘した。演歌歌手をもっと増やすべきだと思った時期もあるという。「でもさ、それじゃだめなんだよ。若いやつらの魅力を前面に押し出して、世界と日本の橋渡しをしなくちゃね」。

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