サブちゃん、優子に理解 「昔なら考えられない」紅白で卒業発表

[ 2014年12月30日 09:57 ]

紅白、これからの歌手人生について大いに語る北島三郎

北島三郎インタビュー(3)

 2014年も31日で幕。今年も多くの国民が「第65回NHK紅白歌合戦」(後7・15)で一年を締めくくる。でも今年は、紅白にこの人がいない。演歌界の大御所北島三郎(78)だ。やっぱり、この顔を見ないと、年を越した気にならない!…というわけで、50回出場した紅白の思い出や、これからの歌手人生について大いに語ってもらった。

 昨年の紅白ではAKB48の大島優子(26)が本番中に卒業を発表。「場にふさわしくない」と物議を醸した。「あれにしても、昔なら(私事を紅白で発表することは)考えられなかった。おかしいといえばおかしい。でも、それも時代ということなんだ」と理解を示す。

 今、紅白は全世界で放送されている。「どうせ見せるなら、中途半端に見せるなと。日本にもこんなに素晴らしいもんがあるんだと見せつけてやればいいんだ」。

 でも「もちろん、紅白に演歌は必要ないとは思わない」。北島自身、同じ世代の人から、最近の紅白は知らない曲ばかりで楽しめないと言われることが増えた。「演歌ばっかりというのも、時代が違うぞとは思うけど、やっぱり減るのは寂しいよね」と漏らす。「演歌は今の若い子の音楽のように、花火がついたようには売れなくなっている。でも、なくならないんだ。人々の生活や四季を描いている、日本に必要な歌なんだ」とこぶしを握る。
 「演歌があれば、山や海で生きている人も、紅白を特別な思いで見て、一夜明けると新たな年に向かうことができる。米っちゅう米が食えない時代から飽食に変わった世の中で“日本のこころ”を思い出すという意味でも、演歌を歌ってほしいなぁって気持ちはある。矛盾しちゃうけどね」

 かねて、歌合戦という形式はもうやめたほうがいいと提言している。「今の紅白はこうあるべきという柱をしっかりしたうえで、歌のお祭り、祭典という方向にいくのがいいんじゃないかな。祭典なら、おじいちゃんおばあちゃんも見られる。ブラジルのサンバだっておっぱい出してるけど、祭典と思えばおかしくないじゃない」。とにかく見た者全員が楽しいと思えるものを、と望む。

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