ジャニー社長の挫折 「A.B.C―Z」主演ミュージカルで描く

[ 2013年7月25日 06:00 ]

 ジャニーズ事務所の男性5人組「A.B.C―Z」が主演するミュージカル「ABC座2013 ジャニーズ伝説」の製作発表が24日、都内で行われた。同事務所の歴史をたどり、作・構成・演出を手掛けるジャニー喜多川社長(81)の若き日の挫折も描かれる。

 SMAPや嵐ら多くの人気グループを育ててきたジャニーさんの挫折とは何か。1962年、事務所最初のグループとして、あおい輝彦(65)ら4人組「ジャニーズ」を結成。NHK紅白歌合戦にも出場した中、最先端の文化を体感させようと66年に渡米。4カ月にわたる武者修行の間に、ロサンゼルスのレコード会社プロデューサーから楽曲を提供され、レコーディングも済ませた歌があった。しかし、日本のレコード会社との専属契約問題などで発売することができなかった。

 その歌は「Never my love」。翌67年に米バンド「アソシエイション」が歌い、全米2位の大ヒットを記録した。

 ジャニーさんは「ジャニーズが全米1位になっていたかもしれない。そんなチャンスを逃しちゃったね。でも、そういう経験があるんだから、また同じことができる」と強調。悔しい思いは、嵐やNEWSのアジアツアーなど、その後の海外進出の原動力にしてきた。「僕の青春の思い出。夢よもう一度。絶対、若い人にも面白く見てもらえる」と次世代へのメッセージを込めるつもりだ。本来はA.B.C―Zのサクセス物語だったテーマが、自身の意向で変更されたことには「悪いことしちゃったね」と苦笑いだった。

 A.B.C―Zは、ジャニーズとフォーリーブス、少年隊を演じる。会見では、あおいから「ジャニーズスピリッツを受け継ぎ、ステキな舞台を作って」とメッセージが寄せられた。10月6~28日、東京・日生劇場で上演される。

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2013年7月25日のニュース