銀座から新宿へ“新聖地”でハロプロ混合握手会

[ 2010年11月6日 06:00 ]

 「モーニング娘。」「スマイレージ」ら人気アイドル5組の混合握手会が8日、行われることになった。会場は東京・福家書店新宿サブナード店。先月31日閉店した銀座店から「握手会の聖地」の称号を受け継ぐ店で、その第一歩にふさわしい豪華イベント。福家書店ではトークショーなどを取り入れたこれまでにない握手会の全国展開を図り、新宿をその拠点にする。

 混合握手会に参加するのは、モー娘をはじめ、スマイレージ、Berryz工房、度―ute、真野恵里菜(19)の5組。女性アイドル軍団「ハロー!プロジェクト」に所属するグループがすべて参加する握手会は珍しく、各グループの代表メンバーが集結。整理券は店頭で、6日から限定1100枚配布される。
 イベントを組んだ福家書店は「私どもの象徴だった銀座店の閉店をマイナスで終わらせずプラスに変える」と燃えている。会場の新宿サブナード店にとっては握手会の“新聖地”として大きくアピールする場となる。
 銀座店はこれまでにプロ野球・巨人軍の長嶋茂雄終身名誉監督(74)や浜崎あゆみ(32)ら大スターの握手会を開催。閉店までのべ約100万人ものファンに芸能人と触れ合う場を提供した。最多動員は08年、小池徹平(24)の1万1000人。新宿店は独自の利点を生かし、さらにグレードアップを図る。
 大きな利点は(1)地下店舗のため雨、台風などに左右されない全天候型(2)地下駐車場がある(3)午後10時まで営業しており平日夜間のイベント開催が可能(4)スペースが広く、握手だけでなく多彩な行事が可能(5)新宿駅隣接の利便性――と全国でも屈指の立地条件。空調設備がある地下街に数百メートルの行列を作れるため、長時間並ぶファンにとってこれからの季節にはありがたい存在だ。
 東京都江東区のアリオ北砂店など関東店舗の拡充や、町田店をアニメ声優専門の握手会の場にするなど、店舗の個性化も図る意向。握手会にトークショーなども取り入れたエンターテインメントの場にしていき、企画段階から参加してタレントとともに本作りをする構想もある。大野完司取締役は「新宿店でいずれ小池さんの動員記録を上回れるようにしたい。銀座の魂を全国に広げていきたい」と話している。

 ≪家賃費用1億5000万円…消える銀座老舗書店≫銀座は家賃高騰の影響で、42年の歴史を誇った旭屋書店が08年に撤退するなど次々に書店が消えていた。福家書店銀座店は06年に30%、08年にも20%賃料がアップ。今年も値上げを打診されていた。06年以前と比べ家賃は月500万円アップし、年間費用は諸経費を含め1億5000万円に達していた。外資ブランド店の進出で様変わりする銀座に書店の息吹を残したいという経営者の思いから、店単体で年数千万円の赤字を抱えつつも営業してきたが、35年目で歴史に幕を閉じた。

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2010年11月6日のニュース