米で“超有名”日本人コメディアンが凱旋

[ 2010年5月29日 06:00 ]

米で人気司会者として活躍し、日本テレビ界に進出する神田瀧夢

 米3大ネットワークのゴールデンタイム番組のパーソナリティーを日本人で初めて務めたコメディアン、神田瀧夢(かんだ・ろむ=年齢非公表)が日本に殴り込みをかける。米国では「イチローやマツイより有名」と言われている人気者。30日放送のフジテレビ「Mr・サンデー」出演を皮切りに民放各局から10本近いオファーを受けており、旋風を巻き起こしそうだ。

 神田が司会を務めたのは、米3大ネットワークのABCが08年の6~8月と翌09年の同時期に2年連続で放送した「I Survived A Japanese Game Show」。
 米国人10人が日本に渡り賞金をかけて競い合う内容で、神田は機転の利いたギャグで日本人と米国人を巧みに橋渡し。昨年はテレビ界のカンヌと言われるローズドール賞の最高賞を受賞。映画「オーシャンズ11」などで知られるスティーブン・ソダーバーグ監督(47)も絶賛し、世界100カ国以上で放送された。
 昨年公開の映画「インフォーマント!」で共演した人気俳優のマット・デイモン(39)も「ロムは才能があって志が高くて凄く面白い」と称えている。
 神田は世界に通用する人になりたいと99年に渡米。永住権を取得し、映画数本に出演。ロサンゼルスの名門コメディークラブで、ウーピー・ゴールドバーグ(54)やエディ・マーフィ(49)らと同じ舞台に立つなどコメディアンとして活躍した。
 凱旋のきっかけは今年3月の米アカデミー賞での取材。その話術と押しの強さで次々にセレブを捕まえる姿に、たまたま隣で取材していた滝川クリステル(32)が仰天。「Mr・サンデー」のプロデューサーに推薦し、コメンテーターとしての出演が決まった。
 これを機に存在が一気に広まり、民放各局からの出演依頼は約10本。テレビ朝日ではメーン司会の特番企画が進行中だ。
 神田は「米国で懸命に日本の文化を伝えている人間がいることを日本でも知ってもらいたい」と思いを説明。29日には半生記「サムライスピリット」を幻冬舎から出版。居住先のロスから出張する形での活動になり「日本でも頑張ってさらにスケールアップしたい」と張り切っている。

 ◆神田 瀧夢(かんだ・ろむ)大阪府岸和田市生まれ。本名と生年月日は「老若男女、幅広い世代と通じ合えるように」という思いから非公表。清風高を卒業後19歳で英ロンドンと米国へ留学。帰国後の87年、日米合作映画「TOKYO―POP」でデビュー。03年映画「ラストサムライ」オーディションに落選し、コメディーの道に挑戦。日本の古武術や古典芸能にも高い技能を持つ。

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2010年5月29日のニュース