四季、福岡劇場存続を断念…客足戻らず「展望ない」

[ 2010年4月23日 19:32 ]

 劇団四季は23日、経営不振を理由に、九州唯一の常設専用劇場「福岡シティ劇場」(福岡市博多区)の存続を断念したと発表した。チケット販売中のミュージカル「エビータ」(4月29日~5月8日)の後に予定されていた公演は中止する。

 同劇場を運営する福岡地所(福岡市)は、四季以外の演目に対応できるよう、年内に劇場の改装工事を実施。四季は来年以降も同劇場で年3~4カ月程度の上演を検討している。
 四季の佐々木典夫副会長は23日、記者会見し「このまま無理をして続けても、先の展望につながらないと判断した」と説明。存続の判断材料としていた公演「クレイジー・フォー・ユー」(4月1~18日)が入場率6割以下で約2千万円の赤字、続く「エビータ」も約1500万円の赤字が見込まれると明らかにした。
 福岡シティ劇場は1996年、全国初の四季の常設専用劇場としてオープン。これまでに上演回数約3800回、約330万人を動員した。近年の経営不振で、四季は今年1月に公演休止を発表したが、存続を求めるファンの声を受け一転、8月までの延長を決めていた。

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2010年4月23日のニュース