東海理化・新地智也 入社2年目の左腕が「今年は先発にこだわって、軸になる投手になりたい」と奮闘誓う

[ 2026年3月7日 08:00 ]

先発としての活躍を期す東海理化・新地
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 2年ぶりの都市対抗出場と悲願の日本一を狙う東海理化にあって、先発、リリーフでフル回転を期待されるのが入社2年目を迎えた新地智也投手(23)だ。

 「昨年はさまざまな大会を経験させていただきました。今年は先発にこだわって、軸になるピッチャーになりたいと思います」

 どの場面でも冷静さを失わず、自分の投球をするのが最大の持ち味。カットボール、スライダー、カーブ、チェンジアップ、ツーシームの変化球を自在に操り、内外角へ丁寧に投げ分ける。「球速がない分、コントロールミスしてしまうと簡単に打たれてしまう」。高い制球力を可能にしているのは、常に一定したリリースポイント。「自分の目線に入るぐらいの位置でリリースしています」。先発を見据えた今オフは体力強化を念頭に置き、シーズン開幕までに最大150球程度の投げ込みを計画している。

 左腕から投じる直球の最速は139キロ。速球派が全盛の時代にあって、明徳義塾(高知)ではエースナンバーを背負い、拓大、東海理化とキャリアを積んできた。厳しい競争を勝ち抜けた要因は、明徳義塾の2学年先輩で同校からヤクルト入りした市川悠太の投球にあった。

 「市川さんが凄く速いボールを投げておられたのが、今も凄く印象に残っています。自分は球速も遅かったですし、コントロールを磨こうと決意しました」
 
 コントロールで生き抜くことを決めてからは、いったん、全力投球を封印した。「目いっぱい投げると狙ったところへ投げられなかった」。少しずつ出力を高めていく中で、制球力を磨いていった。大切にしていた馬淵史郎監督の教えは「棚からぼた餅」。本来は努力なしで幸運に恵まれるという意味で使用されるが、馬淵監督の真意は違う。「棚から落ちて来たときに備え、一番近くで準備しておく。でないと、いざ落ちてきたときに取れない」。練習や準備の大切さを肝に銘じたことも、成長につながった。

 新人だった昨秋の日本選手権1回戦・鷺宮製作所戦は9回から1イニングに登板して無失点。2大大会デビューを飾ったが、新地が最も印象深い一戦として口にしたのは都市対抗東海地区2次予選のJR東海戦だった。

 「自分のせいで負けてしまった」

 1点差に追い上げた直後の7回。先頭打者を2ストライクと追い込んだが、「勝負にいった」という3球目のスライダーが真ん中に入った。中前打されたことをきっかけに1点を献上。3―4で敗れ予選敗退が決まった。

 「自分が投げた試合は絶対に勝つつもりでいます」

 味わった悔しさもまた、今季を戦う上での大きな原動力となっている。 

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