水原通訳解雇を村尾卓哉弁護士が解説 焦点は「誰が送金したか」 大谷が事情聴取受ける可能性も

[ 2024年3月22日 04:00 ]

16日の会見で大谷(右)の通訳をする水原通訳(撮影・光山 貴大)
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 カリフォルニア州弁護士資格を持つ東町法律事務所の村尾卓哉弁護士は「今後の捜査で常習性や悪質性の程度によっては水原氏が罪に問われる可能性はある」とみる。州法ではスポーツ賭博の量刑は1000ドル(約15万円)以下の罰金または6カ月以下の懲役。ただ、胴元ではない顧客の水原通訳にどこまで賭博捜査をするのかは見通せないという。

 今回は連邦捜査局(FBI)が“本丸”である違法ブックメーカーを運営するマシュー・ボウヤー氏への捜査の中で、大谷側からの送金が浮上。今後の焦点は、誰が送金したかという点だ。大谷の代理人は「大規模な窃盗」を主張。それが水原通訳の場合は窃盗か横領の罪に問われる可能性がある。その違いを村尾氏は「大谷選手の口座に権限を持たずに何らかの方法でアクセスして送金した場合は窃盗、権限を持って送金した場合は横領になる」と解説。州法では窃盗罪が1000ドル以下の罰金または3年以下の懲役、横領罪が1万ドル(約151万円)以下の罰金または3年以下の懲役(被害額が多額の場合には最長5年の刑期が加算される)とした。大谷が肩代わりして送金していた場合は「大谷選手が捜査当局から事情を聴かれることも考えられる」と指摘し、参考人として事情聴取を受ける可能性があるという。

 大谷が賭博の詳しい説明を受け自ら送金していた場合は「支払いの性質が問題になる」と村尾氏。仮に賭け金として送っていた場合は違法賭博罪に問われる恐れがある。一方、借金返済目的なら賭博罪にはならないとした。ただ「ボウヤー氏というグレーな人物に巨額の送金をしていたとなれば、大谷選手の評判という点、MLBからの処分の可能性を考えると軽視できないと思う」と述べた。

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