東海大福岡・藤本塁守 野球愛あふれる名前 聖地に刻んだ適時打

[ 2024年3月22日 05:00 ]

第96回選抜高校野球大会第4日・1回戦   東海大福岡4―5宇治山田商 ( 2024年3月21日    甲子園 )

<東海大福岡・宇治山田商>5回2死満塁、東海大福岡・藤本は右前適時打を放つ(撮影・大森 寛明)
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 【百花らんまん】名前とは違ってポジションは一塁だった。塁守と書いて「るいす」と読む。東海大福岡の4番・藤本塁守(るいす)に、野球愛あふれる名前をつけたのは、父の尚宏さんだ。社会人野球のクラブチーム、DTJ福岡(現福岡ベースボールクラブ)でプレー。捕手を務めていたことから、「(自分と同じ)本塁を守ってほしい」と名付けた。

 幼少期から野球は身近だった。自宅はソフトバンクの2軍が合宿所として使用していた福岡市東区の西戸崎。15年まで本拠地だった雁の巣球場は車で10分ほどの位置にあり、週末を中心に通った。

 小学4年から野球を始めた。遊びでやっていた頃は右打ちだったが、チームの主砲として活躍する柳田を見て「左バッターが格好いい」と左打者に転身。地道な練習で打撃を磨いてきた。

 努力が報われたのは3点を追う5回だった。2死満塁で右前適時打。「振り切ったので抜けたと思いました」。7年ぶりの1勝は逃したが、納得の一打を聖地に刻んだ。悔しい敗戦に違いないが、夏にリベンジの機会は残る。だから、甲子園の土を持ち帰ることはなかった。「夏にまた来るので」。背番号3はパワーアップして戻ってくる。(杉浦 友樹)

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