水原通訳は米国育ちで日本人とは異なる感覚 「メジャーの顔」を標的に近づく人間の餌食に?

[ 2024年3月22日 04:00 ]

18日の試合での大谷(右)と水原通訳(撮影・光山 貴大)
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 【ヤナギタイムズ】日本ハム時代の13年12月からドジャースの大谷翔平投手(29)を本格取材し、TBS系情報番組「ひるおび」、「ゴゴスマ」などに随時出演する本紙MLB担当・柳原直之記者(38)の連載コラム「ヤナギタイムズ」。今回は水原一平通訳について迫った。

 午前7時。ソウル市内のホテルでSNSをチェックしていると、水原通訳の名前と“massive theft(大規模な窃盗)”の文字が目に飛び込んできた。フェイクニュースだと思ったが、投稿者は著名な米記者。急いでチーム宿舎にタクシーを飛ばした。

 6歳まで北海道苫小牧市で過ごし、91年から和食料理人の父・英政さんの仕事の関係で米ロサンゼルスに移住。大学卒業後、岡島秀樹氏の通訳を経て、大谷入団と同じ13年に日本ハム通訳になった。 記者は14~17年に日本ハム担当としても、接してきた。米国育ちのためか、日本人とは違うギャンブルへの感覚を持っていたように思う。選手から親しまれる人柄だった一方でトランプ好きと聞いたことがあった。球団内外問わずメールや電話の折り返しは遅く、時間にルーズな一面は一部で有名。大谷が米挑戦時の通訳に指名したことは意外だったが、その後は通訳以外にもキャッチボール相手やビデオ撮影係、私生活では運転手役を務めるなど、公私にわたり不可欠な存在に。チームメートからも愛されるキャラクターだった。

 プロスポーツ史上最高額の10年総額7億ドル(決定時約1015億円)でド軍と契約した大谷。「メジャーの顔」を標的に近づく人間があまたに上るのは想像に難くない。スポーツ賭博で選手のコンディション情報は重要項目。水原通訳がその餌食になった可能性もあるのではないだろうか。

 愚行に違いはないが、水原通訳が“悪人”だと思ったことは一度もない。何よりも今回の件で最も肩を落としているのは大谷だろう。

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