【WBC1次ラウンドを占う】槙原寛己氏 直球“走っていない”ダルビッシュに不安

[ 2023年3月9日 05:10 ]

キャッチボールするダルビッシュ(撮影・尾崎 有希)
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 先発は大会のヤマ場となる16日の準々決勝から逆算して大谷、ダルビッシュ、佐々木朗、山本の順番になるだろう。代表に合流して一度も実戦登板していない大谷だが、帰国直前のアスレチックス戦で藤浪と投げ合ったときの出来を見れば、全く心配はない。初戦の中国戦がいい慣らし運転になって準々決勝を迎えられると思う。

 ダルビッシュには少し不安を感じている。宮崎でのライブBPから見ているが、空振りが取れていない。それだけ直球が来ていないということ。変化球がいくらいいとはいえ、直球が走らないと正直きつい。経験豊富で引き出しは多い。状態が悪い時でも試合をつくるすべを知っているが、打撃の強力な韓国相手に苦しむ可能性もある。佐々木朗、山本は相手との力関係から死角はない。強豪国が待ち受ける準決勝、決勝での奮闘に期待したい。

 救援陣では松井裕、戸郷、宮城がまだWBC使用球にアジャストできていない。ワンポイント禁止ルールもあり、四球を出す可能性が高い投手を使うのは怖い。一方で伊藤、今永、大勢らは万全。韓国戦と準々決勝以降の戦いでは投手の状態を1次ラウンドの間に見極めて、使える投手をつぎ込んで勝ちをもぎ取る戦いをしたい。(スポニチ本紙評論家)

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2023年3月9日のニュース