日に日に存在感を増した「ストロング門脇」 「ポスト坂本」の座を射止める勢い

[ 2023年3月3日 08:00 ]

巨人・門脇
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 1カ月を超えた巨人の春季キャンプで、日に日に存在感を増した一人の若武者がいる。昨秋ドラフト4位で入団した遊撃手の門脇誠(22=創価大)だ。

 宮崎キャンプのアーリーワークでは、視察に訪れた山口寿一オーナーから「ショートの選手なので関心があった」と熱視線を浴び、頑健な選手を好む原監督からは「ストロング門脇」と命名された。高校1年から大学4年まで116試合、999イニングフル出場を続けた鉄人。大学4年の紅白戦で、投手として登板した際に148キロをマークしたこともあるほどの強肩を誇る。今キャンプ中も三遊間への深い当たりを好捕し、一塁へ矢のような送球、ファンが拍手喝采という場面を何度も目の当たりにした。 遊撃手としてゴールデングラブ賞を6度受賞し、今キャンプでもノックなどで門脇を鍛え上げている川相昌弘1軍総合コーチも「けっこうしぶとい。体は大きくないけど、体力もある。なかなかいいものを持っている」と高く評価している。

 守備だけではなく、バッティングセンスも非凡だ。初実戦となった2月11日の紅白戦では右前打、左前打と広角に打ち分けてマルチ安打をマーク。23日のヤクルト戦でも先制の適時二塁打を放つ活躍を見せ、原監督も「食らいつくという点において、いいものが出ている」と目を細めた。

 高卒2年目の08年から遊撃のレギュラーを張り続けた坂本も今年12月で35歳。昨季は開幕直前に左脇腹、その後も右膝、腰痛で3度の離脱を余儀なくされた。チームとしては、坂本の復活を願う一方で後継者の育成も急務だ。昨季は坂本の離脱時に広岡、中山らがチャンスをつかみきれなかったが、ここにきて「ストロング門脇」が台頭。一気に「ポスト坂本」の座を射止める勢いを感じている。(記者コラム・花里 雄太)

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2023年3月3日のニュース