阪神・門別 大志を抱く!86年遠山以来の高卒新人左腕1勝へ 理想は“青柳投法”動画サイトで研究済み

[ 2023年1月4日 05:15 ]

<阪神自主トレ>雪かきトレで始動の門別(撮影・高橋茂夫)
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 阪神・ドラフト2位の門別啓人投手(18=東海大札幌)が3日、北海道苫小牧市内で自主トレを公開し、球団の高卒新人左腕では86年の遠山昭治以来となる1年目での初勝利を誓った。目標に一歩でも近づくべく、エース・青柳の右打者に対する投球術を動画サイトで研究済み。左右の違いはあれど、貪欲な姿勢が頼もしい。

 生まれ育った北海道から大志を抱いた。零下3度という極寒の中、ランニングやキャッチボールで始動。ドラフト2位の門別は、猛虎の一員として新春の誓いを打ち立てた。

 「数字的には目標はまだイメージできていないですけど、最初から自分のできることを精いっぱいやりたい。(1年目で初勝利を)挙げたいです」

 1メートル83、89キロという恵まれた体格から繰り出す最速は150キロ。そのスケールの大きさに恥じないように、指名直後から新人王獲得を公言してきた。球団では16年の高山をはじめ過去に8人の新人王を輩出してきたが、実はそれ以上に少ないのが「高卒左腕の1年目勝利」。86年の遠山昭治以来、ドラフト制以降3人目となる偉業が、直近の大目標となる。

 実現するための重要な参考材料が、エース・青柳の投球術だ。着目したのは「対右打者」。昨季の被打率・163という数字もさることながら、三振を奪った割合も左打者を上回った。

 「左(投手)ではないんですけど、右(打者へ)の攻め方は参考にできるところがある。そこは関連付けて考えていきたいし、コントロールもすごい」

 正真正銘の理想型だ。得意のツーシームに頼ることなく、カウント球にシンカーやカットボールを活用。追い込んでから高め直球で三振を奪う姿に目を奪われた。なぜなら、門別にとっての最大の武器も、右打者の内角へ食い込むクロスファイア。持ち球であるスライダー、チェンジアップ、ツーシームを青柳ばりに駆使し、最後に得意の直球で空振り三振を奪いたい。

 幼少期から父・竜也さんが水産加工に従事していることもあって大のタコ好き。野球用語で凡退を意味するタコは、投手にとって歓迎すべきフレーズだ。超高校級の剛球と高度な駆け引き。ハイブリッド投法で、相手打者を骨抜きにする。(石崎 祥平)

 ◇門別 啓人(もんべつ・けいと)2004年(平16)7月10日生まれ、北海道日高町出身の18歳。富川小1年で富川野球スポーツ少年団で野球を始め、小6でファイターズジュニアに選出。富川中では軟式野球部。東海大札幌では1年秋からベンチ入り。3年夏の南北海道大会は準決勝・知内戦でヤクルト4位指名の坂本拓己と投げ合い敗戦。1メートル83、89キロ。左投げ左打ち。

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2023年1月4日のニュース