広島ドラ1・斉藤 文武両道の高校生活「野球だけ頑張るのは嫌でした」 新春インタビュー(2)

[ 2023年1月4日 05:01 ]

入団会見を終えポーズをとる広島ドラフト1位の斉藤 (撮影・奥 調)
Photo By スポニチ

(1)から続く。

 ――中里投手を動画で知ったということだが、YouTubeを見て投球の参考にすることはあるか。

 「結構あります。他の投手の投球フォームと自分のフォームを照らし合わせて、自分のどこがダメか、または、どこの体の使い方が似ているかなどを探して、自分のフォームをもっと良くしようと考えています」

 ――苫小牧中央・渡辺宏禎監督の指導以外も参考にしている。

 「監督からいろいろと教えてもらい、今の投球フォームが出来上がりました。そこから、さらに良くしようと、自分の考えも取り入れました。それがダメならやめて、また別のことに取り組む。できるだけ先生の言うことを取り入れながら、自分の理想や思っていることも試しました」

 ――なぜ苫小牧中央高校を選んだのか。

 「体験入部のときの雰囲気がすごく良かったのと、部活と勉強を両立できそうだなとも感じました。親元から一度離れて自立できるようになりたかったので、寮生活ができることも理由の一つでした」

 ――なぜ勉強にも力を入れたいと思ったのか。

 「野球だけ頑張るのは嫌でした。もし野球がうまくいかなくても、勉強ができれば大学に進める。中学校の担任の先生に“もしケガをした時に、野球だけだと挫折して終わってしまう。勉強もしっかりとできる人間になりなさい”と言われていたので、勉強もやろうと思っていました」

 ――どのように勉強時間をつくっていたのか。

 「夜の空いた時間を使って少しでも、30分でもいいから、勉強しようと思っていました」

 ――成績が優秀だったと。

 「ある程度は…(笑い)」

 ――学年1位。

 「はい」

 ――プロ野球選手になりたいと思ったのは、いつ頃か。

 「高校2年生の秋です。公式戦で148キロを計測して150キロまであと一歩になった時に、本格的にプロを目指しても良いのではないか…と先生(渡辺監督)に後押しされました。僕ももう少し頑張れば(プロに)行けるのではないかと思ったので、本格的に目指し始めました」

 ――プロを目指すと決めたのに、勉強の手も抜かなかった。

 「目標が決まったからといって、他のことをないがしろにしていいわけではない。その辺は、きっちりやろうと思っていました」

 ――新生活で不安なことは。

 「夏にバテないか…ですね。北海道にしか住んだことがなくて、広島の夏の暑さが分からないので不安です。北海道は一番暑い日でも32度ぐらい。暑さの次元が違うはずです」

 ――1年目は、どのような時間にしたいか。

 「しっかりとケガをしない体をつくりたいと思います。(昨年12月の新入団発表の日の)広島は暖かかった。冬であの暖かさなら、夏の暑さは相当厳しいはず。まず広島の環境に慣れることですね」

 ――入団会見の日は、寒かったが…。

 「半袖半パンでいけたと思います(笑い)。ビックリしました。北海道の春ぐらいですよ」

 ――故郷の北海道を離れて、いよいよプロ野球選手としての生活が始まる。

 「高校に入った時も、今までずっと親に任せっきりだったのだな…と感じました。プロ野球選手になれたので、結果でしっかりと母親に恩返しをしたいと思います」

 ――読者のみなさまへメッセージを。

 「広島という、慣れない環境の中で、きっとうまくいかないこともあるかと思います。その中で自分なりに努力し、活躍できるように頑張りますので、よろしければ、応援の方をよろしくお願いいたします」

続きを表示

2023年1月4日のニュース