ソフトB・嶺井 日本一奪回へ限界突“破”だ 「ナオさんとノーノーを」東浜と10年ぶりバッテリー熱望

[ 2023年1月4日 05:00 ]

今季を漢字一文字で色紙に記した嶺井(撮影・島崎忠彦)
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 DeNAから国内フリーエージェント(FA)権を行使してソフトバンクに加入した嶺井博希捕手(31)が本紙の新春インタビューに応じた。沖縄尚学、亜大でバッテリーを組んだ東浜巨投手(32)と再びチームメートになり、正捕手の座を狙う新戦力に、新天地での期待と不安などを聞いた。(取材・構成=井上 満夫)

 ――来年の漢字を「破」と書いた。理由は。

 「自分の限界をも破っていきたい。強い組織の中で自分の殻も破っていきたい。そんな思いからですね」

 ――毎年、正月は何をしている?

 「普通の正月ですが、毎年1月3日に始動しています。大学の同級生と何人か集まって動き出しますね」

 ――神奈川県から新天地・福岡で生活する。印象や気持ちは。

 「不安もありますし期待、ワクワクもあります。ご飯がおいしいと聞くのでいろいろと教えてほしい。あまり、福岡には縁がなかった。日帰りで(試合後に横浜に)帰ったり。(17年)日本シリーズの時はいたんですが」

 ――初のパ・リーグ、初の移籍先でどう貢献していきたいか。
 「新しいチームになるのが初の経験なんでカラーを見ながら溶け込めるように自分の色をしっかりとその中で出していけたら」

 ――背番号「12」に変わった。つけてみて、どうか。

 「こんな若い番号を頂いて。高谷さんの番号を頂けるとは。高谷さんには40歳近くまで現役を続けられた秘けつをお聞きしたい」

 ――捕手として大事にしている部分は。

 「投手との共同作業なんで。交流して特徴を生かす。観察と洞察と思っています」

 ――昨季DeNAではキャリアハイの93試合に出場した。今季に向けて準備する面は。

 「今、ウエート(トレーニング)を重点的にやっています。今年、試合数を重ねたのが初めてだったので、夏場過ぎての体力がだめだった。今までは控えで、休憩もあった。出続けたときの体力、体をつくっています。体重90キロいかないくらいを維持し来年、鍛えながらバテないように準備しています」

 ――高校、大学でバッテリーを組んだ東浜巨先輩には入団決定後、何と伝えたのか。

 「ナオさん(東浜)には“お願いしまーす”と伝えて“良かった。頑張ろうなー”と言ってくれた。でもまずは自分がしっかり試合に出ることからです。そこは自分がやるだけ」

 ――プロで初バッテリーとなりますが。

 「組める可能性があるとしたら、お互い、もう10年離れている。どう変化があるのかな、とかを知りたい」

 ――東浜は昨年ノーヒットノーランを達成した。東浜―嶺井で再現したいか。

 「そうなんですよ。あれをできれば最高ですよね。やりたいです。高校、大学では(ノーノーは)なかったんでね。でもまずは一緒に試合で一つ勝てるようにすることから」

 ――21年以来の開幕マスクに向けては。

 「厳しいとは思うが、そこも狙いながら、いきたいですね」

 ――セ・パで支配下の沖縄県出身選手は19人。うちパ・リーグだけで14人。誰と対戦したいか。

 「(オリックス)宮城と比嘉さんは、まだ対戦したことがない。対戦したいですね。(西武)与座や(日本ハム)上原はファームで何度か対戦しました。(西武)平良には、交流戦で思い切りデッドボールを当てられた。めっちゃ痛かったですよ」

 ――沖縄勢以外で対戦したいパの投手は?

 「いい投手がいっぱいいますからね。パワーピッチャーに加えて、レベルも上がっていますもんね。交流戦では投手全員に苦しめられてきたのでね。でも、やっぱり宮城と比嘉さん、ですかね」

――嶺井家大運動会が有名と聞いたが。

 「親類400人ぐらいが、4年に1回、集まって運動会をします。全員が嶺井姓じゃないですが親戚です。前回はコロナで中止になったので次も五輪イヤーにやります。国内外から地元、南城市に集まってきます」

 ――野球以外のマイブームは。

 「ないです。ゴルフはオフしかやらない。趣味もない。将棋も常にはやらないし」

 ――将棋歴は。

 「将棋は、小学校低学年から親と戦っていた。読み合いとつながりがある。銀駒が好きで、徹する感じがいい。野球につながるのかな。(リードには)先を読むことにつながる。DeNAでは桑原(外野手)とやっていた。そんな強くないけどホークスでの相手は募集中です」

 ――好きな言葉は。

 「“ありがとう”ですね。何があっても常に感謝です」

 ――苦手なものは?

 「球技が得意じゃないんです。野球以外。バレーボールだめ、バスケもだめ。野球だけは幼稚園からずっとやってきました」

 ――愛称の「ハマのシーサー」はいつから言われていたのか。

 「入団会見のとき“ハマの○○”を決めてきてと言われたので自分で決めた。“鷹のシーサー”は会見で、言われてましたね」

 ――球を受けてみたい投手は誰ですか。

 「和田さんですね。横浜のとき藤岡(好明)さんから聞いていた。“常に進化し続ける方。勉強になるから絶対に教わりに行った方がいいよ”と言われていました。凄く練習もされると。いろんなことを聞きたいです」

 ――自身も進化していきたい?

 「30歳過ぎですが、スローイングなども、新たなこともやりたい。肩も強くなりたい。強くないので、強くなるとも思っています。“これで大丈夫だ”という技術がないので。肩がなくても刺せるフットワーク技術が欲しい。全部あったら最強じゃないですか」

 ◇嶺井 博希(みねい・ひろき)1991年(平3)6月4日生まれ、沖縄県南城市出身の31歳。幼稚園年少から玉城中まで軟式野球。沖縄尚学で1年秋から正捕手。2年春にセンバツ優勝。亜大1年時は一塁手で同秋から正捕手に。4年時に全日本大学野球選手権で準優勝。神宮大会優勝。日米野球日本代表。小中高校、大学と全てで主将を経験。13年ドラフト3位でDeNA入団。1メートル75、85キロ、右投げ右打ち。

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