広島ドラ1・斉藤からの年賀状 「155キロ出します」直球で三振取れる投手に 新春インタビュー(1)

[ 2023年1月4日 05:00 ]

特製年賀状を手に笑顔の斉藤優汰(撮影・奥 調)
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 北海道の「新井カープ1期生」から年賀状が届きました――。広島ドラフト1位の斉藤優汰投手(18=苫小牧中央)が本紙の単独インタビューに応じ、「155キロ出します」と将来の目標をしたためた。最速151キロを計測する世代No・1右腕が明かした直球へのこだわりと自信。高校生投手が同1位で入団するのは2009年今村猛以来で、大きな期待を背負って広島にやってくる。プロでも速球を磨き続けて、直球で勝負できる先発投手に成長すると約束した。(取材・構成=河合 洋介)

 ――明けましておめでとうございます。まず初めに読者のみなさまに向けて、年賀状を書いてもらった。将来の目標として「155キロ出します」と記したが、その思いから聞かせてほしい。

 「高校3年の時に最速が150キロに届いてから、155キロを目標に取り組んできました。直球が一番、自信のある球種ですし、球速が速いに越したことはない。プロに入ってからも目標を変えずにやりたいと思います」

 ――高校で150キロを出すことには、こだわっていたのか。

 「目標にはしていましたが、出そう出そうとはしていなかったです。自分の一番いい球を投げようとする中で150キロを計測できました。球速だけにこだわっていたわけではありませんでしたが、150キロを超えて自信もつきましたし、打者に対して強気で投げられるようになりました」

 ――球速を上げるために意識した練習はあるか。

 「下半身を鍛えました。ただ、下半身だけではダメだと思い、上半身の強化も並行して取り組みました。あとは指先の力も大事だと思ったので、メディシンボールなどを使って指先を鍛えるトレーニングもしました」

 ――下半身を強化したくても、北海道の冬は積雪で走り込みができないのでは。

 「僕は雪の中でも走ります。ふぶくと思い通りには動けないですが…。冬は屋外で野球ができなくなるので、そこに関して北海道の人たちは不利なのかなと感じます」

 ――理想とする直球は。

 「(元阪神)藤川球児投手と(元中日)中里篤史投手の直球が自分の理想です」

 ――中里投手は通算登板34試合(2勝2敗、防御率4・65)で2010年に現役引退。高校生が名前を挙げるのは珍しい。

 「YouTubeのおすすめ動画に偶然出てきたんです。“すごい直球”がテーマの動画を見ると、本当にものすごかった。ああいう直球を投げたいと思います」

 ――将来、どのような投手になりたいか。

 「先発を任されて、数多く三振の取れる投手になりたいと思っています。直球も他の球種もレベルを上げて、いずれ、そういう(狙って三振の取れる)投手になりたいです」

 ――球速アップは、奪三振数にもつながっていく。なぜ三振にこだわるのか。

 「例えば、走者三塁なら内野ゴロでも点を取られる可能性がある。そういう場面で三振を取れれば、点を取られる可能性が低くなると思います。だから三振を取れる投手になりたいと思っています」

 ――1年目から1軍デビューを目指すのか。

 「できれば1軍で投げたいですけど、さすがに無理かな…と思います。体づくりが第一だと思っています」

 ――では、どのようなステップアップを思い描いているのか。

 「3年目には1軍で投げられるようになりたいです。先発ローテーションに入れるのはもっと後になるかもしれませんが…」 

(2)へ続く。

 ◇斉藤 優汰(さいとう・ゆうた)2004年(平16)5月27日生まれ、北海道岩見沢市出身の18歳。日の出小4年時に岩見沢日の出リトルタイガースで野球を始める。明成中では軟式野球部で2年秋に捕手から投手に転向。苫小牧中央では1年秋からベンチ入り。3年夏は南北海道大会準決勝で敗退。家族は母と弟。1メートル89、91キロ。右投げ左打ち。

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