ソフトB・柳田「優勝したいんじゃ。何が何でも勝ちたいんじゃ」 新春に渇望の叫び

[ 2023年1月1日 05:00 ]

特製年賀状に今季の目標「日本一、30発」と記し笑顔を見せる柳田(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンク・柳田悠岐外野手(34)が、新春に渇望の雄叫びをあげた。「優勝したいんじゃ」――。昨季は優勝マジック1からの連敗で悪夢のV逸。主将1年目で味わった屈辱の借りを返すために再び、キャプテンマークをつける。海外フリーエージェント(FA)権を行使し、日本ハムから加わった近藤健介外野手(29)へもクリーンアップコンビ結成を呼びかけた。(取材・構成=井上 満夫)

 ――まずは昨季を振り返って。117試合で120安打、24本塁打、79打点、打率・275。打率は、19年以来の2割台でした。
 「打率2割5分の時期なんかは、余裕がなかった。良くなかったですね。反省をしながら(9月上旬から)松田(宣浩)さんのバットに替えてから(打球の)角度が付きだして良くなったかな」

 ――それでもベストナインは受賞した。
 「満足いってません。納得してシーズンを終えられるように今年はやりたいです」

 ――ホークスの福岡移転後、4代目主将としての初年度は。
「悔しかった。何もしていない。自分のことで精いっぱいやっていました」

 ――今季も続投です。同じく就任2年目の藤本監督から何と。
 「“(主将を)してくれ、いやです、してくれ、いや、しろや、いやです”と。チームのことを話してきて“帰れない”と思ったので“来年も頑張ります”と。早く(家に)帰りたかったんで」

 ――栗原が指揮官から副主将に指名された。期待する部分は?
 「任した!それだけです。頼むよ~って感じです。会ったとき“任せてくださいよ~”って言っていたし。彼は、ノリノリでした。良かったです」

 ――開幕は3月31日のロッテ戦。そこへの準備を教えてください。
 「とりあえず、まだ時間がある。ケガなく、いい状態で迎えるだけと思ってます」

 ――開幕3連戦では佐々木朗が投げてくる可能性もあります。
 「(昨季は)抑えられましたけど今年は今年。違う状態でいけるように。素晴らしい投手ですが打てるように。練習で確率を上げられるように。練習しかない」

 ――具体的には、何がすごいのか。

「速いしフォークも消える。振ってから“フォークなんや”のレベル。ローテがぶつかったら嫌でした」

 ――開幕2カード目は、宿敵オリックス3連戦と続きます。
 「強いです。選手層が分厚く、戦うと強い。宇田川くん、山崎(颯)くんと若い中継ぎがいい。強いと思いましたね」

 ――先発ではエース山本が立ちはだかります。昨年5月3日に浴びせた、初の満塁弾は印象的でした。
 「奇跡が起きた。あきらめていたが奇跡が起きた。覚えていますね。(東京五輪などで)同じチームでやれると心強い。敵となると難しいですよ」

 ――ところで、開幕前にWBCがあります。出たいですか?
 「チャンスがあれば、もちろん。その思いはありますけどいろんな要素がある。(体で)ボロボロな部分がある。コンディションだったり状態次第」

 ――メジャーの大谷や、ダルビッシュらも参加を表明した。
「いやー、すごいです。一人のファンとして楽しみです。もちろん(一緒に)出たら楽しいと思います」

 ――昨年10月末に初めてファスティング(絶食)をしたと明かしていた。効果は、どうだったか。
 「何も食べないのは3日間で計1週間。痩せてはいない。去年はデブだったので、冬は体調が良かった」

 ――大分県内での自主トレで、突き詰めていく部分とは何か。
 「一から体をつくる。コツコツとやる。それ以外はない。コツコツしかないんでね。打撃もやるが土台づくり。技術よりもコンディション。いい状態でキャンプに入る。まず1年の土台づくりです」

 ――13年目の来季は35歳シーズン。
「技術は年々、上がっている感じはある。しっかりしたスイングをしてうまく打てるようになってきているし、飛ぶ。年々、バッティングは変わってきている感じはします。技は上がってスピードとパワーは落ちている。体に変化は感じますね。技を磨いていかないと、生き残れない」

 ――千賀がメジャー移籍。抜けた穴を主将としてどうみるか。
 「千賀がおらんくなるのは痛いが、若い選手にはチャンスは増える。チャンスをつかむ競争として、効果が出ればいい。1軍で出て経験できた若手もいる。ここからは、もっと結果。もっと殻を破って。という感じ」

 ――千賀とは支配下、育成の違いはあるが入団は同期。

 「育成の時、食堂でずっと食べようとしている姿を、毎日見ていた。向上心が、すごかった。あそこまでいったのは才能もすごいが、突き詰める姿が素晴らしい。上を見続けられることがすごいなと。育成からこうやってメジャーで契約して。すごい球を投げるので、あとはケガなくやってほしいですね」

 ――東京五輪で共闘した近藤が海外FAを行使し、加入する。
 「決断したときに電話をもらった。長打あり、単打あり、逆方向の打球あり、つなぎあり、足もあり、守備力あり、何でもできる。打順は上位がいい。特に、僕の前を打ってほしい」

 ――最後に、2023年シーズンにかけるガチの意気込みを。
 「クビ差、ハナ差でもいい(笑い)。何でもいいので優勝したい。優勝したいんじゃ。何が何でも勝ちたいんじゃ。優勝できていないんで。絶対、優勝で。自分はそんな気持ちで1年間、戦う。もちろん、今度こそ藤本監督を胴上げしたい気持ちは強くある。悔しい思いは、もうしたくないですね。いい結果を、出したい」

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