西武・高橋光成がメジャー挑戦直訴 来オフにポスティングで 今秋渡米しWS観戦

[ 2022年12月20日 02:00 ]

西武・高橋光成
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 西武のエース・高橋光成投手(25)が、早ければ来オフにもポスティングシステムを利用して大リーグ移籍を目指す意向を球団側に直訴していることが19日、分かった。水面下では19年オフから将来的なメジャー移籍の希望を伝えており、今オフは弁護士を立てて球団側と交渉中。近日中に行われる契約更改交渉の席でも、改めて大きな夢への挑戦の意思を強く訴えていく。

 熱い思いがふつふつと湧いた。高橋は今秋、プライベートで渡米。11月2日、フィラデルフィアで行われたフィリーズ│アストロズのワールドシリーズ(WS)第4戦を生観戦した。WS史上初の継投でのノーヒットノーランでア軍が勝利した一戦。「初めて見ましたが、臨場感が凄くてここで投げたいと思いました」とメジャーの舞台への思いが一層、強くなった。

 メジャーへの憧れは、公私で慕う菊池雄星(ブルージェイズ)がきっかけだった。18年に14勝を挙げ、10年ぶりのリーグ優勝に貢献した先輩左腕。そのオフにポスティングシステムでメジャー移籍の夢をかなえた。高橋は翌19年、自身初の2桁10勝をマークし、オフには菊池の米アリゾナ州自主トレに同行。メジャーリーガーとともに練習する環境に「シンプルに格好いい。世界最高峰のところでプレーしてみたい」と憧れの場所が目標へと変わった。

 その19年オフ。契約更改交渉の席で初めて、将来的なメジャー移籍の希望を球団側に伝えた。21年には自身初の開幕投手を務め、今季は2年連続の2桁勝利となる12勝。菊池の抜けた19年から4年間で3度の2桁勝利など41勝と、着実に実績を積み重ねてきた。

 海外FA権取得は最速で26年シーズン。今オフは弁護士を立てて交渉を続けるが、球団としてもそれ以前には手放すことのできない貴重な戦力で「みんなが認める成績を残したら」という返答にとどまっている。近日中に行われる契約更改の席でも、粘り強く訴える意向だ。

 シーズン中も英会話のオンラインレッスンを週2回のペースで受講。「いろいろと学ぶことがあるので、通訳がいなくてもしゃべるようにしています」と努力と準備を続けている。「雄星さんに追いつき、追い越せが一番の目標。まずは目の前のシーズンを頑張りたい」。エースとしての責任を果たし、憧れの舞台に挑戦する。

 ◇高橋 光成(たかはし・こうな)1997年(平9)2月3日生まれ、群馬県沼田市出身の25歳。前橋育英2年時にエースとして夏の甲子園初出場初優勝。14年ドラフト1位で西武入団。15年8月にはプロ初勝利を含む4勝を挙げ、史上最年少の18歳6カ月で月間MVPに輝いた。通算成績は134試合で55勝49敗、防御率3.63。1メートル90、105キロ。右投げ右打ち。

 ≪来オフは各球団のエースが挑戦へ≫来オフは各球団のエースが、ポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指す可能性がある。日本ハムの上沢が、1日の契約更改の席で球団に直訴。オリックス・山本は昨オフの契約更改で、DeNA・今永も8日の契約更改で、早ければ来オフの同システムによるメジャー移籍について、それぞれ球団と話し合ったとみられ、今永は大手代理人事務所「オクタゴン社」と契約する方向で調整している。

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2022年12月20日のニュース