カープは家族!! 広島・新井監督、合流即ナインに熱く語った「全員に期待」「好き嫌いしない」

[ 2022年11月15日 05:00 ]

秋季キャンプに合流し円陣で話す新井監督(撮影・奥 調)
Photo By スポニチ

 広島・新井貴浩監督(45)が14日、第2クール2日目を迎えた宮崎・日南秋季キャンプに合流した。練習前の円陣では約5分間の訓示。選手への期待や自らの考えなどを熱く語りかけた。午後の紅白戦では若手が次々とアピール。チームを「家族」と表現し、ついに本格始動した。

 新井監督の言葉には、人の心を動かす力がある。秋季キャンプ第2クール2日目に待望の合流。練習開始前の円陣で選手34人と首脳陣を前に訓示した。「取ってつけた言葉ではだめ。正直に、分かりやすく」と意識した内容は実に熱く、情熱的。「言いたいことが2つある」と切り出し、「おまえたちが思っている以上に俺は期待している」「好き嫌いでの起用は絶対にしない」と語り掛けた。

 最も伝えたかったことは「全員に期待している」ということ。「就任会見でフラットに見ると言った。先入観もない。俺は期待していると分かってほしかった」。現役を引退して現場を離れた4年間に入団した多くの選手がキャンプに参加。気心知れた選手だけでなく、初対面の若手にも平等にチャンスがあると知ってほしかった。

 訓示内では3度「好き嫌いで起用しない」と口にした。「おまえたちはカープという大きな家の中にいる。家族同然。だから嫌いな人は一人もいない」。現役時代と同様にチームを「家族」と表現。現役時代は選手の「お兄ちゃん」として、今は監督という「父親」として新しく家族の絆を築いていくつもりだ。

 合流初日は選手や首脳陣、スタッフに積極的に話しかけながらも、終始「観察」に徹した。午前中はブルペン投球を捕手後方から見守り、打撃練習はケージから少し離れてチェック。午後に実施した紅白戦は藤井ヘッドコーチとベンチに入らずに見つめた。「あまり結果とかは見ていない。雰囲気や課題を持って取り組んでいるかを見ている」と振り返り、細かな技術指導は翌日以降に持ち越した。

 指揮官の合流に選手の士気も高まった。野間が「期待していると言っていただくと、より一層やる気が出る」と話せば、栗林は「家族という言葉を全員で意識できれば、チームは一つになる。モチベーションも上がった」と表情を引き締めた。

 ついに迎えた指揮官としての初日を「みんな元気そうで一生懸命やっていたので大満足。100点です」と振り返った。指揮官の持つ天性の影響力が初日から存分に発揮された。(河合 洋介)

続きを表示

2022年11月15日のニュース