ヤクルト・山下プロ初勝利 恩師法大・加藤監督「彼の努力、才能でここまでできた」

[ 2022年10月1日 05:31 ]

法大・加藤監督
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 ヤクルト・山下を法大時代に指導した加藤重雄監督がスポニチ本紙の取材に応じ、プロ初勝利を祝福した。

 ――教え子がプロ初勝利を挙げて思うことは。
 「私としては最後の(昨秋の東京六大学)リーグ戦の時に疲労骨折していた(後に判明)にもかかわらず、“監督、このバッターだけは投げます”と言った心意気。痛かったと思うんですが、その気持ちがうれしかった。まさか疲労骨折していたとは思わなかったんですけど、そこからよく復帰した。未熟ながら、疲労骨折とは分からなかった。異常を感じてマウンドに行ったんですけど、“このバッターまではいきます”と。そこで疲労骨折と分かっていれば投げさせるべきじゃなかった。後で後悔しました。それが(10月27日の明大戦での)最終登板です」

 ――その骨折から復帰し、プロ2度目の登板で白星。
 「前回の登板(9月22日の中日戦)はテレビで見させていただいたんですけど、変化球を駆使してヒットを打たれながら粘った。それからきょうのピッチングになったのは彼の努力、才能でここまでできたと思います」

 ――ともに神宮を主戦場としているが、最近、顔を合わせる機会は。
 「(同21日の)立教戦でうちが負けて、バスのところまで、明日先発ですという時に最後までバスを見送ってくれた。それがうれしくて。卒業して始めてLINEで“明日先発なのに最後まで見送ってくれてありがとうな”と連絡しました。そういう優しさや思いやりがある人間なので、頑張ってほしいと思っていた。本当によかったです」

 ――つい最近の出来事。
 「うちが立教戦を戦っている時に室内練習場で練習していたみたいです。“頑張ってください”と(言われた)。普通、あいさつしたら行ってしまうと思うんですけど、バスが出るまでずっと見送ってくれていた。本当にこいつは凄いやつだなと。体もでかいけど、心もでかいなと。明日先発を言い渡されていながら」

 ――今後に向けて、掛ける言葉があれば。
 「体も心も天性のもの(良さ)がある。ここまで大事に扱っていただいて、良い球団に入ったと思う。さらに飛躍してヤクルト、プロ野球を代表する投手になってほしいと思います」

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2022年10月1日のニュース