V2ヤクルト支えた山田&中村の優勝対談「ムーさんは頼りになる扇の要」「哲人の効果的な叱咤激励」

[ 2022年9月26日 06:55 ]

セ・リーグ   ヤクルト1-0DeNA ( 2022年9月25日    神宮 )

笑顔でガッチリ握手する山田(右)と中村(撮影・村上 大輔)

 29年ぶりのリーグ連覇を飾ったヤクルトの扇の要・中村悠平捕手(32)と、主将の山田哲人内野手(30)の優勝対談が実現した。今季から黄金時代に古田敦也が背負った背番号27を背負い、攻守に存在感を見せた中村と、主将としてチームを引っ張った山田。チームに欠かせない2人が、連覇や、若手時代からの思い出まで熱く語り合った。(構成・青森 正宣)

 中村(以下、中) 哲人がいいタイミングでピッチャーに声を掛けてくれたり、キャッチャーとして助けられたことが多々あったし、本当に頼りになった。そういう気遣いだったり、叱咤(しった)激励含めて、よくピッチャーに声を掛けてくれたよね。

 山田(以下、山) まあ、普段はピッチャーとあまり会話をする機会がないので、できるだけ思ったことは伝えようかなと意識していました。でも、自分は今年、凄い苦しんでいたので。今まで経験した優勝とは違う、うれしさが込み上げています。いろいろ人に助けられながらやってきた一年だったなと。

 中 俺も最初はケガで開幕も出られず、苦しい思いをした。チームに凄く迷惑をかけたけど、昇格してからは自分なりに投手陣を引っ張ることができたかなと思っている。

 山 ムーさん(中村)は今年、背番号27になって最初は見慣れない感じで違和感があったけど、途中から全くない。プレッシャーのかかる番号だけど、それに見合った活躍で優勝に貢献していたなと。

 中 昨年リーグ優勝、日本一になって、そこで満足することなく、もっとこのチームでリーグ優勝、日本一という成績を残したいなと。まして、27番をつけられるチャンスもなかなかない。トライして頑張ろうという思いで変えた。哲人は背番号を23番から1番に変えた1年目はどうだった?

 山 プレッシャーもあるし、恥じないようにプレーしないといけないと。ただ、いざ試合になれば番号のことは忘れていますね。

 中 古田さんとは全然、天と地の差があるし、俺は俺なりにチームを引っ張りたいなと。あまり気にすることなく、自分らしくやれたのかな。

 山 凄い勉強している姿もロッカーで見る。実際、シーズンでは応用も必要。考えながらやっているのを凄く感じました。ピッチャーにも言うときはビシッと。バッティングも打っていたし、凄いなと思っていました。

 中 哲人とはお互いに高卒で入って、若い時は一緒に2軍で苦しい時期とか戸田で練習したり。一緒に活躍して、お互いチームを引っ張っていけたらな、という思いは持っていたよ。年は2つ離れてるけど、友達というかフレンドリーというか…。チームもそんな感じ。先輩、後輩をそんなに感じないもんね。

 山 1年目からずっとお世話になって。1軍の出だしの頃は車に乗せてもらって、そこでいろんな会話…。懐かしい!野球のこと、プライベートのこと。まだペーペーの頃。それが今こうしてチームを優勝に導けているというのは、その頃は考えられなかった。凄い優しい先輩という感じで、気を使わないといけないけど、そうしなくていいような空気にしてくれる。居心地がいいというか、絡みやすい(笑い)。凄い楽させてもらってます!

 中 小1の息子の鈴太郎(りんたろう)がオジギソウを育てているんだけど、名前が「やまだ」。哲人のことが大好きだから。最近、ついに花が咲いたんだよ。

 山 そうなんですか!なんか、照れますね。でも、ムーさんの息子さんも応援してくれているのは、うれしいです。

 中 この前、鈴太郎のクラスメートがメッセージカードをくれて、心のこもったメッセージで凄くうれしかったんだけど、鈴太郎は2つ書いて一つは「やまだてつとがんばれ だいすき」ってバットとグラブの絵まで描いてある。もう一枚は「ムーチョへ がんばれー」だけ…。パパの格好いい姿見せたろうって、思ったよ(笑い)。

 山 鈴太郎くんも優勝を喜んでくれていますかね。次はCS、日本シリーズ。とにかく、一生懸命頑張るしかない。連続日本一はそう簡単なことじゃないけど、一試合一試合、一球一球、しっかり集中して結果を残せるように頑張りたいですね。

 中 日本一連覇を目指すことができるのは、なかなかないチャレンジ。球団史上でもない。そこは大いに意識しながら、達成できるように毎試合やりたいよね。

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