ロメロが4回途中KO…ロッテで朗希と並ぶ8勝も貯金つくれぬ理由

[ 2022年8月27日 21:06 ]

パ・リーグ   ロッテ3―11楽天 ( 2022年8月27日    ZOZOマリン )

<ロ・楽>ロッテ先発のロメロ(撮影・長久保 豊) 
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 勝敗は序盤にして、すでに決していた。ロッテの左腕ロメロが3回1/3を6安打5失点で降板となった。

 0―3の4回も先頭・炭谷に左前打を許すと、西川のバントを自ら処理したが、一塁へワンバウンド送球で犠打失策が記録されると、続く小深田に犠打を決められて、1死二、三塁となったところで、2番手・田中靖にマウンドを譲った。

 その田中靖は直後から4連打を浴びるなど、6安打を集中されて、この回だけで楽天に6点を許した。確かに、リリーフには何とか試合を壊さないように、踏ん張ってほしい場面だが、この流れをつくってしまったのは、結局はロメロの投球なのだ。

 降板後には球団広報から、「チームが連勝中だっただけに初回から良いピッチングをしようと心掛けていたがこのような結果となってしまい申し訳ない」と左腕のコメントが発表された。

 佐々木朗と並んで、チームトップの8勝をマークする助っ人だが、これで今季8敗目。チームに貯金をもたらせていないのも事実である。

 立ち上がりから、ロメロはイライラしているように感じた。

 初回、先頭・西川の打球は投手、一塁手、二塁手の中間地点に転がり、これが内野安打となった。続く小深田の右中間二塁打は中堅手・高部がダイブしたが、わずかに届かず適時三塁打となって先制点を許した。

 どちらも紙一重で不運ともいえたが、わずか打者二人と対戦しただけで、気持ちが熱くなりすぎては、投球もなかなかうまくいかないだろう。

 2回以降も一塁のセーフ、アウトで、少しでも際どいタイミングがあれば、すぐに「リクエストをしないのか?」とばかりにベンチを見ていた。イラ立ちの繰り返しが、4回無死一塁で自らの失策を誘発し、そして大量失点につながったのだ。

 現在5位ながら、この試合で白星を飾れたら、首位・ソフトバンクとも6ゲーム差となるところだった。悔しさを胸にしまいながら、井口監督は「うまく行っているときはいいけれど、駄目な時は少し冷静になったり、バッテリーでワンテンポ置くことも必要」と反省点を絞り出した。

 マウンドで勝利への執念をむき出しにしてナインを鼓舞することができる左腕だが、悪いときには熱くなりすぎて、冷静さを欠くことも目立つ。

好投手ながらも、チームに貯金をもたらせられない原因の一つといえた。
 

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2022年8月27日のニュース