ヤクルト・村上 史上最年少22歳6カ月で150号 46号&47号連発 DeNAと5差に広げた

[ 2022年8月27日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト6―3DeNA ( 2022年8月26日    横浜 )

<D・ヤ>6回、村上は右越え3ランを放ちガッツポーズ(撮影・小海途 良幹)
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 ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が26日、DeNA戦で史上最年少で通算150号に達した。6回に決勝弾となる先制46号3ランを放ち、清原和博の22歳11カ月を更新する22歳6カ月での到達。7回の打席では2打席連発の47号ソロで続き、今季11度目のマルチ本塁打もプロ野球記録に並んだ。2位との直接対決が注目を集めたが、初戦は「村神様」が先勝に導き、17連勝中だったDeNAの「ハマスタ神話」を止めた。

 右翼最前列にあっという間に消えた。着弾まで「2・7秒」。村上の150本目はすさまじい弾丸ライナーだった。村神様はガッツポーズで周回した。

 「節目の一本で試合に勝てたのは凄くうれしい。誇りに思う。うまく打てた」

 0―0の6回無死一、二塁。フルカウントから大貫の真ん中に浮いた135キロスプリットを捉えた。2位DeNAとの直接対決初戦で均衡を破る先制46号3ラン。史上最年少22歳6カ月で通算150号に到達した。

 100号に続いて清原和博の最年少記録を更新。清原が22歳11カ月で達成したのは90年。00年生まれの村上は全盛期を知らない。ただ、「引退試合は見ていました。記憶にあります」。08年10月1日。小学3年の村上少年はオリックスの清原が涙で現役生活に別れを告げる姿をテレビ越しに目に焼き付けた。

 同じく高卒で若くして4番を担った左右の主砲。杉村打撃コーチは2人の共通点をこう語る。「清原は基本中の基本であるティー打撃を真剣に丁寧にやっていた。村上も小さなことでも手を抜かない」。村上も左右の片手打ちや右打ちなど数種類のティー打撃がルーティン。最近はティー台に置いた球を打つ「置きティー」を入念に繰り返す。「いろいろなボールに対し、今日はこうやって打った方がいいなとか確認しながら」。試行錯誤して試合に備えている。

 入念な準備で放った驚弾は一発にとどまらなかった。7回2死、今度は高々と舞い上がる超高弾道の47号ソロを右翼席へ。前打席と異なり「6・7秒」も宙を舞った。「上がり過ぎたかなと思ったけど、うまく押し込めた。風にも乗ってくれた」と対照的な放物線で2打席連発。マルチ本塁打は今季11度目でプロ野球記録。29試合を残して早くも並んだ。

 「4秒」もの違い、それは村上というスラッガーの魅力を物語るコントラスト。「ハマスタ夏の陣」3連戦先勝に導き、DeNAの本拠地連勝を17で止め、ゲーム差を5に広げた。4打点で今季115打点とし自己最多だった昨季の112打点を更新。「本当にいい緊張感で試合ができたし、何か一つスイッチが入ったんじゃないかなと。もっともっと集中して明日からも頑張りたい」。150号はただの通過点に過ぎない。(青森 正宣)

 《セ日本人最速525戦目》村上(ヤ)が26日DeNA戦の6回に大貫から今季46号を放ち通算150本塁打を達成した。プロ野球179人目。初本塁打は18年9月16日広島戦のプロ初打席で岡田から。22歳6カ月での到達は90年清原和博(西)の22歳11カ月を32年ぶりに抜くプロ野球最年少記録で、昨年9月19日広島戦での最年少100号(21歳7カ月)に続く記録更新となった。また、入団5年目での150号は前記清原に並ぶ日本人最速。通算525試合目での到達は03年カブレラ(西)の380試合を筆頭に歴代11位のペースで、日本人に限れば20年山川(西)の498試合に次ぐ2位で、74年田淵幸一(神)の584試合を抜くセ最速だ。マルチ本塁打は今季11度目(通算18度目)で85年バース(神)、落合博満(ロ)、13年バレンティン(ヤ)に並ぶシーズン最多記録になった。

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